SCP-1163 : 顔面とりかえっ子

Information

SCP-1163の写真。現在はD-817の体に存在しています。

Name: 顔面とりかえっ子
Author: izumi_sngw
Rating: 6/8
Created at: Thu Apr 11 2019
アイテム番号: SCP-1163
オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル

SCP-1163は小型のベッド及び釘止めされたランプを備えた3.5×3.5mの収容室に収容してください。食料品及び水は安全性を確保した給仕用小型エレベーターを通じて定期的に供給されます。但し、甘い食べ物は協力の報酬としてのみ与えてください。SCP-1163との直接の面会は、許可を受けた研究あるいは心理学鑑定を行う場合に限ります。(補遺1163-B参照)財団職員が面会を行う際は、SCP-1163の異常性による収容違反を防ぐため、職員とSCP-1163双方が面会前に収容状態になければなりません。SCP-1163と口頭で行われるやり取りは全て、インターコムシステムを通して行われます。

説明

SCP-1163は、異常な顔の構造を持つ実体です。異常に緑化した目、大きな鼻、広い口という特徴によって最も容易に識別ができます。

人間がSCP-1163の視界に入った時、SCP-1163はその対象の顔をSCP-1163の顔に直ちに組み替えることができます。また、同時にSCP-1163は、自身の顔を対象の顔に組み替えます。顔の構造は交換前と同一になりますが、肌の色合いは変化しません。また、顔は頭の大きさに比例したものになります。顔が切り替わった後(構造の違いにより3秒から12秒かかります)、SCP-1163の顔のついた身体はSCP-1163の制御下に、対象の顔のついた身体は対象の制御下に置かれ、自身の体であるかのように動かすことができます。SCP-1163は対象と自身の体を逐一往復することができます。また、SCP-1163が体内にいることのできる時間の長さ、またSCP-1163が身体間を切り替える速さについての制限は無いと見られています。顔の構造は変化する一方で、その細胞組織は同一となり、しみ、あざ、瘢痕、顔の毛、またはしわは保存されます。顔の一部が欠けている人は、SCP-1163が入り込むことで欠損部分が回復することはありません。

SCP-1163は、6歳前後の子供と同等の知能を持っているとみられています。SCP-1163は協力的であり、特に甘い食べ物で容易に懐柔させられます。SCP-1163は口頭で気軽にコミュニケーションを取りますが、話をしていない時でも退屈や孤独で苦しんでいる様子は見えません。使用されている身体はSCP-1163の声に多少の影響を及ぼしますが、大抵の場合SCP-1163は高い声、顕著な吃音を持ちます。

SCP-1163は現在白人男性Dクラスの身体に生息しています。D-817の切り替えられた身体は、事態の複雑化を避けるために直ちに終了されました。

収容時の状況

SCP-1163はペンシルベニア州の██████という小さな町で発見されました。町では以前より、外見を大幅に変えている住民がいると、住民の友人や親類の何人かから通報がなされていました。警察は通報に懐疑的であり、財団が関与するまでは正式な捜査の開始を拒否しました。財団エージェントによって調査された際、SCP-1163が財団の注目を避けようとしている間に、町民の大部分の顔が交換されていたことが判明しました。SCP-1163はその後、激しく疲労困憊した状態で、放棄された家の中に隠れているところを財団エージェントによって発見されました。エージェントのカバンにあった████ブランドのキャンディーを使用することで、SCP-1163はあっさりと財団の管理下に入ることに応じました。

補遺1163-A

SCP-1163の異常性と過度に接触することによって、有害な物理的影響が引き起こされる可能性があることが判明しました。顔の構造、特に目の大きさが異なる2つの対象との間で、連続的に顔を変化させると、視力喪失を加速させる可能性があります。異なる性別の身体を制御下に置いた人間は、膀胱の制御に関する問題を起こす可能性があります。

補遺1163-B

SCP-1163はエージェント█████とのインタビュー中に収容違反を試みました。SCP-1163は自身の異常性を利用してエージェント█████と身体を交換し、偽装をしようとしました。これは、SCP-1163が自身の異常性について理解しているという推測の範疇を超えた行動でしたが、SCP-1163自身がエージェント█████を完全に模倣できていると信じていたため、成功しませんでした。SCP-1163を行動不能にし、収容セルに戻した後、SCP-1163へエージェント█████を元の体に戻すよう説得を行いました。SCP-1163との個別の面会はもはや許可されていません。

SCP-1163が自身の能力についてどれほど認識しているか、さらなる情報を手に入れるため収容から2週間後、SCP-1163は██████博士に紹介されました。██████博士には█████ブランドのチョコレートバーが3本支給されました。██████博士はかねてから子供を扱う仕事をするための訓練を受けていました。

<記録開始>

██████博士

こんにちはSCP-1163、私の名前は██████博士です、お元気ですか?

SCP-1163

元気だよ。

██████博士

私は君にいくつか質問をしたいのだけれど、大丈夫かな?

SCP-1163

エージェント████は、キャンディーがもらえるって言ってた。

██████博士

あなたが協力してくれればあげますよ。

[SCP-1163はこれを聞いた後、██████博士がSCP-1163にチョコレートバーを1つ与えるまで話すことやアイコンタクトをすることを拒否しました。そのため、チョコレートバーはSCP-1163によってすぐにポケットへ入れられました。

██████博士

質問に答える準備はできた?

[SCP-1163は頷いた]

██████博士

名前を教えてくれるかな。

SCP-1163

できない。

██████博士

わかった、君をSCP-1163と呼んだら嫌かな?

SCP-1163

大丈夫。

██████博士

自分が何歳か知っているかな。

SCP-1163

わからない。ごめんなさい。

██████博士

大丈夫だよ。君が思い出せる一番最近のことは何かな。

SCP-1163

町に入ったのは覚えてる。

██████博士

██████1のことかな。

SCP-1163

わかんない。

██████博士

今までに町を出たという記憶はあるかな?

SCP-1163

覚えてない。

[SCP-1163は大いに動揺し、██████博士への返答を拒否した。代わりに、SCP-1163は静かにキャンディーバーを食べた。SCP-1163が食べ終わる頃に、██████博士はインタビューを再開することが可能になった。]

██████博士

それでSCP-1163、あなたが██████にいた時、あなたはたくさんの人にいっぱいトラブルを起こしたよね。

[SCP-1163はこれに反応しない]

██████博士

これについて少しも悪く思わないのかな?

SCP-1163

何について悪いと思うの?

██████博士

君が別の人たちを通って移動した時、あなたは彼らをまた別の体に移動させたね。だから彼らは不幸になったんだよ。

SCP-1163

何で?

██████博士

彼らは、体の残った部分の見た目や感覚が変えられてしまって不快に感じたんだ。

SCP-1163

分かんない。体のどの部分が変わったの?

██████博士

あなたが██████の人々を通って移動したとき、彼らを元の体とは別の体へ移動させたよね。

SCP-1163

元の体?わかんないよ。

[SCP-1163は非常に機嫌が悪くなったため、残りの2本のキャンディーバーを与えられても██████博士への更なる対応を拒否した。]

<記録終了>

終了報告書

██████博士は、SCP-1163が異常性についてどこまで認識しているか、さらなる情報を手に入れることにほぼ成功しませんでした。しかし、このインタビューの結果は、SCP-1163がほぼ無教養であることを示しています。その後の実験で、SCP-1163は統覚型相貌失認2を患っていることが明らかになりました。

██████博士とのインタビューから2週間後、SCP-1163が自身の異常性についてどこまで認識しているか、さらなる情報を手に入れるためSCP-1163はエージェント███に紹介されました。エージェント███は以前に、認知障害のある子供や個人を調査または尋問した経験があります。また、エージェント███には、█████ブランドのチョコレートバー3本が支給されました。

エージェント███

SCP-1163。

SCP-1163

なに?

エージェント███

なぜあなたがここに居続けなければいけないか分かりますか?

SCP-1163

僕が起こしたことのせい?

エージェント███

それもあります。あなたが██████で出会った他の人たちとどのような違いがあるか分かりますか?

[この時点でSCP-1163は非常に悩んでおり、より頻繁に吃音となっているが、██████博士のように対応することを拒否していない。]

SCP-1163

そこではみんなが僕を好きではなかった。みんな僕を囲んでいた。それはいやだった。

エージェント███

なぜ彼らがあなたの周りでこのように行動したのか分かりますか?

SCP-1163

わかんないよ!僕は普通にしてたんだよ。だけど、ずっとみんなは僕を見つけると僕が怪物みたいに扱ってくるんだ。

エージェント███

あなたが「普通にしていた」時でも、彼らがそのように行動したのはなぜか理解していますか?

SCP-1163

わかんない。

[注: このインタビューはSCP-1163が相貌失認症を患っていることが示される前に行われた。SCP-1163は自身の顔が普通でないため、特定されていたことを理解していなかった可能性が高い。]

エージェント███

他の人とどう違うのか、他に何か考えがありますか?

[SCP-1163は返答する前に1分間考えている]

SCP-1163

僕は速いと思う。みんなが僕のことを怒鳴っていたとき、僕は一瞬で逃げることができたんだ。

エージェント███

あなたは人々が叫んでいる時に、逃げるつもりでその力を使ったのか?

SCP-1163

うん。

エージェント███

ここで収容を破ろうとしなかった理由はありますか。

[注: エージェント███は、Euclid SCPに収容違反を提案したとして厳しく叱責されました。]

SCP-1163

何が破れるの?

エージェント███

逃げようとせずにここに留まった理由はありますか。

SCP-1163

あなたは時々良いことをしてくれる。ここに来てくれて、みんなが僕にキャンディーをくれる。僕を見て誰もが叫んでくるようなところには戻りたくないよ。

[注: SCP-1163は以前にエージェント███へ曝露されたことはありません。]

記録終了

終了報告書

SCP-1163はいくつか異常な性質を持っていることは認識していますが、能力を完全に理解しているわけではありません。また、収容を破るためにそれらを使用する意思はありません。(補遺1163-B参照)。


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