Information

SCP-2594への入り口。
Name: 異次元待合室
Author: Lil_Waddle
Rating: 8/10
Created at: Thu Jun 15 2017
アイテム番号: SCP-2594
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル
SCP-2594の入り口は放棄された鉱山として偽装した上で封鎖し、民間人の侵入を躊躇わせるために崩落を警告する看板を立ててください。監視サイト-2594に配備されたエージェントは接近を試みる者に対して拘留と尋問を行い、また必要に応じて記憶処理を行ってください。
説明
SCP-2594は4m×5mの小さな待合室です。スコットランド、スカイ島にある名前のない洞穴の近くに位置しているドアを通じて入室が可能です。
SCP-2594の内部には座席、時計、テーブルなど待合室に標準的な備品がまばらに設置されています。モチベーションポスター、タイム誌が2号、そして動かないコーヒーメーカーも見られます。SCP-2594の内部では時折不明な軽音楽が放送されます。1
SCP-2594への入り口を除くと、室内にはもう一つドアが存在します。ドアは施錠されていますが、通常の手段で開錠が可能です。ドアの先は直接空白で特徴のない壁につながっており、SCP-2594の「端」であると推定されています。ドアの上には"023”とLEDで番号が表示されています。
室内には多くの待合室に見られるような標準的な発券機が存在します。番号札は024から始まり、999まで発券した後紙切れを起こしました。
SCP-2594の奥ドアの先にあるような表面は、SCP-2594の壁、天井、床の裏にも存在しています。この物体を通り抜ける全ての試みは未だ成功していません。SCP-2594の内装・備品などは全て破壊・除去が可能です。SCP-2594が空室となった場合、入室中に施された全ての変化は再入室までに元に戻ります。
現在、SCP-2594は異次元空間に存在していると理論づけられています。SCP-2594内部には磁場が存在しません。衛星通信はや無線通信機器は信号を受け取ることに失敗します。電子機器はインターネットや他のネットワークに接続し損ね、ハードディスクなど機能するのに磁気を要する物体は動かなくなります。
何かを待つためにSCP-2594内部に入った対象は異常な影響を受けます。出るように誘導されない限り、対象はSCP-2594内部に永久的にとどまり続けます。対象は自由に退室することができ、また指示・強制された場合にも退室しますが、自発的には退室しません。SCP-2594内部で待機中、対象は飲食・睡眠・排泄を行う生物学的・心理学的な欲求を持ちません。対象はそれらの行動を行うことができますが、促されない限りはほぼ行いません。
何かを待っているという目的を持たない知的な個体はSCP-2594の影響を受けません。
経緯
SCP-2594は1968年、数人の探検家がその存在を発見しスコットランド当局に報告されたことから確保されました。発見時、室内のカウンターが起動していたとの報告はありませんでした。以降の観察時には起動状態であると報告されています。
補遺2594-01 - 初期実験記録
以下の実験はSCP-2594の異常性を確認するために行われました。
SCP-2594 実験ログ
付記
洞窟周辺は一時的に財団施設に偽装された。実験内容への疑念を防止するため、参加した全てのD-クラス職員は実験に先立ち、これら仮設施設に約2ヶ月間をかけて慣らされた。
実験手順:
実験2594-█, 1970/██/██
対象:
期間:
方法:
実験2594-A, 1970/██/██
対象: D-01799(ヒスパニック女性、35歳)
期間: 対照実験
方法: D-01799は歯科治療のため財団の医師を待つように指示された。
結果: 対象はおよそ15分で室内の物品に無関心を示し始めた。番号札は036。約6時間後、D-01799は回収された。SCP-2594内部で過ごしていた時間を伝えたところ懐疑的な反応を示した。
実験2594-B, 1970/██/██
対象: D-07351(白人女性、24歳)
期間: 一週間。
方法: D-07351はSCP-2594の性質を調べる初期人員の一人である。定期的な健康診断を受ける予定だったことを知らされ、SCP-2594内部で待つように指示された。
結果: D-07351はSCP-2594内部に一週間とどまり続け、その間睡眠や栄養を必要としなかった。D-07351はSCP-2594の内装には変化がないことを報告した。番号札は127。D-07351はSCP-2594内部に存在する時計の刻む音に対して苛立ちを示した。実験後の分析によると、D-07351は長期にわたる独房監禁によって引き起こされるそれと類似した精神的外傷の兆候を見せた。
実験2594-D, 1970/██/██
対象: D-08991(ヒスパニック男性、49歳)
期間: 二週間。
方法: D-08991は財団における素晴らしい活躍の結果昇進が認められたとし、面接のために待つよう指示された。
結果: D-08991はSCP-2594の内部で二週間とどまり続けた。回収と分析の際、D-08991はD-07351に類似した症状を示したが、症状はより明白で、偏執的な行動が顕著に増加していた。D-08991は時計が刻むチクタク音について文句を呈し、昇進がなかったことに落胆を示した。番号札は298。
実験2594-K, 1970/██/██
対象: D-08991
期間: 約4ヶ月
方法: 結果保留中
補遺2594-02
2004/██/██の定期記録照合の際、ユーラシア人D-クラス職員記録に不一致が発見されました。調査の結果、実験対象が30年以上もの間SCP-2594に暴露し続けていたことが発見されました。D-08991はSCP-2594の内部で生存した状態で発見されました。SCP-2594から回収された後、D-08991はチャンバース研究員にデブリーフィングを受けました。この事案は倫理委員会に転送されました。
D-08991が回収された時、SCP-2594はその基底状態に戻りました。
インタビュー対象: D-08991
インタビュー者: チャンバース研究員
序: 実験2594-K終了後、D-08991へのインタビュー
<ログ開始>
チャンバース研究員: よく戻った、D-08991。私はチャンバース研究員だ。SCP-2594の中で待っていた実験期間中についていくつか質問させてもらうよ。
D-08991: (沈黙する)俺のことはジョージ、と、呼んでくれ、ないか?
チャンバース: 分かったぞ、ジョージ。そうだな─よし。気分はどうだ?
D-08991: まあ、疲れた?(D-08991は目を閉じた)でも俺には全部わかるんだ。お前らが望んだ通りな。
チャンバース: あの洞窟の中で過ごした長い時間に自覚があるのか?
D-08991はテーブルを手で叩いてリズムを刻み、鼻歌を歌った。鼻歌はおよそ5分続き、その間D-08991はチャンバース研究員を無視した。
D-08991: 嵐が来た時、暴風シャッターを用意して備えたら、あとはいつ終わるのかがわからない。そういうふうに例えるしかないんだよ。今ならわかるしそうだったならもう…でもこうやって全部終わった後でも、なぜあそこにいようと思ったのかはさっぱりだ。カチ、コチ。番号札で時間を計ろうとしたけど、ダメだったよ。
チャンバース: 中には何があった?雑誌を読んでいたのか、それとも音楽が流れていた?そういう類のことだ。
D-08991 (即座に反応する)タイム誌が2つだ。それ以上は何もない。1970年、10月19日と11月9日。あの雑誌のふやけたページの中身は全部覚えてるよ。隅から隅までな。ほら、眠ってる間でも書き起こせるだろうよ。あのクソったれな選挙についてはもう聞きたくないね。2
チャンバース: なるほど、よくわかった。それで─
D-08991: あれには全部で11個の誤字があったんだ。証拠とかは特にないけれども。読まれるためにあったのかと思ってたけどそうして後ろのページを見たら空っぽなんだ。理由は分かる。俺はもう知ってて読まなかった。だがそれが間違いだったんだ。全部空っぽでそこにあるのは間違ってて俺はそこに座って……
チャンバース: この話はここまでにしようか。相当だったんだな…申し訳ない。
D-08991: なぁ、なんで俺は待ってたんだ?
チャンバース: 私にはわからないよ。ドアの鍵はかかっていなかったし。
(D-08991は残りのインタビューの間無反応を貫いた)
<ログ終了>
終了声明: インタビューの終了後、D-08991は財団職員に対して反応を示さなくなった。倫理委員会は事件の捜査の一環としてD-08991を無期限に拘束した。