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Name: チートで一発
Author: krt_w
Rating: 22/24
Created at: Sun Nov 18 2018
アイテム番号: SCP-285
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル
SCP-285はサイト-43のB棟にあるレベルIII ヒト型オブジェクト保管室に収容します。SCP-285には基本的なアメニティを与えます。SCP-285が最近財団に対して協力的であることから、要求があった際にはサイト-43の植物園を1名以上の警備員の監視下で厳密に2時間のあいだ散策することが許可されています。
職員は、サイト-43監督官の許可なくSCP-285のPoI-6938との過去について議論してはなりません。議論が行われた場合、許可された技術スタッフがSCP-285-Aを介してSCP-285-Bから当該情報を手動により除去します。
SCP-285-Bをサイト-43の技術スタッフ管理者の許可なく編集してはなりません。いかなる状況下でも、SCP-285がその全能力を取り戻すことがあってはなりません。
説明
SCP-285は一貫した形状および内部構造を持たない異常なヒト型存在です。ただしSCP-285-Aは例外であり、一貫してSCP-285の背部に位置し続けます。SCP-285の身体は散発的に変化しますが、その変化に法則性はありません。また、この身体変容の結果として身体的外傷が生じますが、いかなる点においても恒常的苦痛を示しません。当該実体は、これらの変化を制御することはできないと主張しています。これらの変化は以下を含みますが、これらに限定されません。
SCP-285-Aはイーサネット1ポートであると見られており、これを用いることでSCP-285の内部データベースにアクセスできると見られています。有線ネットワーク接続ができるコンピューターでSCP-285にアクセスすると、種々のファイルが閲覧可能になります。それらのファイル(SCP-285-B)は種々のテキストファイル、音声ファイル、認識災害、動画からなります。ファイルの最大90 %が破損していますが、その原因は現在のところ不明です。また、SCP-285は自身のデータベース上で作成されたファイルのみ閲覧が可能です。
SCP-285-Bおよびその内容の調査により、SCP-285-Bを編集することでSCP-285の身体および精神の状態を外部から変化させられることが判明しました。SCP-285に後遺症を残すことなくどの程度まで変化させることができるかは、現在のところ不明です。PoI-6938がこの機能をGoI-102("異常事件課")から逃れる目的でSCP-285の相貌および体格を編集するために使用していたと見られています。さらに、奇跡論に基いた攻撃機能を編集することで、GoI-102のエージェントからの防御のために使用していたとも見られています。
発見
SCP-285はネバダ州ラスベガスにおける、SCP-285自身及び未特定の人物(SCP-285を作成した人物とされる)の逮捕未遂の際に発見されました。SCP-285と当該未特定人物(PoI-6938)は当初速度超過によって止められ、その際に警察官がPoI-6938がカリフォルニア州[編集済]にある連邦ビルを襲撃した人物であると気付きました。この連邦ビルは後にGoI-102の直接管轄下にあったことが判明しています。また、異常ヒト型存在の刑務所として使われていたものでした。PoI-6938とSCP-285の襲撃によって34名のGoI-102職員が死亡し、収監されていたもののうち70 %が開放されていました。
警察官はSCP-285およびPoI-6938の逮捕を試みたものの、SCP-285の攻撃を受けました。PoI-6938はその際にSCP-285を警察官とともに残して逃走しました。SCP-285は逮捕され、GoI-102に収監されました。その後、GoI-102と財団の間で異例の情報貿易が行われ、最終的に財団に引き渡されました。地元の警察および連邦エージェントは、いずれもPoI-6938の所在を特定できていません。ネバダ州にある特殊な経路の調査が、財団と異常事件課の合同機動部隊により行われています。
インタビューログ
インタビュアー: ヘンダーソン博士
対象: SCP-285
<記録開始>
ヘンダーソン博士: あなたの目的は何ですか?
SCP-285: 分かりません。
ヘンダーソン博士: なぜ分からないのですか?
SCP-285: とにかく分からないんです。自分がなぜ作られたのかについての知識はありますが、確かではありません。
ヘンダーソン博士: では、自分がなぜ作られたのかについての考えを聞かせてください。
SCP-285: えっと、子どもたちを楽しませるためです。最初はそうだったと思います。ただ、私の目的は多分 [間] 変わってしまいました。上手く言えませんが。
ヘンダーソン博士: 変わってしまったのはなぜだと思いますか?
SCP-285: 説明しにくいです。あることは完璧に憶えてるんですけど、他のことは考えることすらできないんです。多分あの人は狂っていたんだと思います。あの人はだれかを傷付けたがっていました。それで、あの人は人を傷付けるのに私を使いました。上手くいっていなかったらいいんですが。
ヘンダーソン博士: なぜ上手くいってほしくないのですか?
SCP-285: だれも傷付けたくないからです。
ヘンダーソン博士: ではなぜあの警察官を攻撃したのですか?
[SCP-285は躊躇した]
SCP-285: 言われたとおりにやっただけです。でも、あの人が私にだれかを傷付けさせたのはあの時だけだと思います。少なくとも、あの人が私にそうさせたんだと思います。
ヘンダーソン博士: あなたを作った人が、それだけの種類のファイルをあなたに入れたのは、なぜだと思いますか?
SCP-285: 保険……でしょうか。
ヘンダーソン博士: つまり?
SCP-285: えっとですね、私は自分の、その、「データベース」、上手く言えませんが、それが生物的なものだった記憶があります。私の脳には[前頭を叩く]、「データベース」にある情報が全て入っているんです。あの人が私に入れたものに、私はアクセスできないとしてもです。あの人が私に見てほしくないものに、かもしれません。
ヘンダーソン博士: ところで、もしあなたの脳が損傷を受けるようなことがあったら、あるいはあなたが死ぬようなことがあったら、あなたのデータベース上のファイルは全て消えてしまうのですか?
SCP-285: 消えるというより、単に破壊されるというほうが近いです。でも、そうですね、的を射ています。あの人は「ユウアイユウ」とか何とか呼ばれているものに私が捕まったときに私のファイルを読まれないようにしたかったんです。あの人はそいつらを本当に嫌っていました。たぶんそのことが、あの人を最初に狂わせたんだと思います。私がそいつらのことを話題に出すと、それがいつであれあの人は怒って私を怒鳴りつけていたのを覚えています。私は少し泣きましたが、少しだけでした。あの人は私が泣くのを嫌いました。あの人が私を泣けるように作ったのは、私のせいじゃないのに。
ヘンダーソン博士: 彼がそれだけ怒る理由について何か分かるようなことを、彼は言っていませんでしたか?
SCP-285: いいえ。でも、あの人の言い方は、まるであの人にとって世界の終わりが来るかのようでした。だからあの人は私を作ったんです、たぶん。だから私を変えたんです。あの人は私を使って、何というか、武器にしたかった、のでしょうか。何にするかはともかく、あの人は「ユウアイユウ」を傷付けたかったんです。あの人は何度も何度も、「ユウアイユウ」があの人の全てを奪ったことについて、どれくらい悪であり破壊されてしかるべきであるか、なぜ全員死ぬべきであるかを語っていました。その様子は恐ろしいものでした。
ヘンダーソン博士: おや、UIUは悪ではありませんよ。自信を持って言います。
SCP-285: なぜそんなことが? あの人によると、奴らは、何もせずにただそこにいただけの罪のない人をさらったり殺したりしてるんです。奴らがあの人やあの人の友人や家族にどれだけの生き地獄を味わわせたかを教えてくれました。私に家族はいませんが、それは苦しいことなのでしょう?
ヘンダーソン博士: あなたを作った人が何を言おうと、それは事実とは異なります。
SCP-285: あなたがそう言うなら、博士、私はあの人よりあなたを信じます、どうせなら。
ヘンダーソン博士: あなたをつくった人物があなたを置いていったのは、なぜだと思いますか?
SCP-285: 私は用済みになったんです。
ヘンダーソン博士: どのようにして用済みになったのでしょう?
SCP-285: あの人は、やりたかったことができたんです。何をやりたかったのかはともかく。おそらく、私もまた懸案事項だったんです。
ヘンダーソン博士: あなたが、おっしゃる通り「懸案事項」だったとして、彼が自分の手であなたを殺害しなかったのはなぜでしょうか?
SCP-285: おそらくあの人は、全てのファイルを私の「データベース」にアップロードしたあとの話ですが、そうするつもりだったんだと思います。でも妨害を受けました。それでパニックに陥り、警察が私を殺すようひたすら願ったんです。あの人が私を殺さなくてよかった、そうでしょう? 私は生きることが好きです。かつての私より善く生きることが。
ヘンダーソン博士: 彼があなたのデータベースから全てのファイルを消し去りたがっていたのは、なぜだと思いますか?
SCP-285: そこに何かが、他の人たちに関する何かがありました。あの人はその人たちに何かをしたんです。その人たちにとって本当に大切なものを盗んだんです。あの人がその人たちの一員だったときがありますが、そこから去りました。きっと私もその一員でした。何と言うか、でも、その集団が何であれ、あの人が探されたがっていなかったのは分かります。それに、私を見つけて欲しがっていなかったことも。
ヘンダーソン博士: その集団の名前は覚えていますか?
SCP-285: 分かりません。あの人が「イカレ大麻キチども」とやらについて話していたのは覚えていますが、ほぼそれだけです。
<記録終了>
以下の文書は削除されていた音声ファイルであり、SCP-285のもとの所有者たちに向けられたものであると見られています。
[データ破損]
俺はbluntの野郎が何を思おうが言おうが知ったこっちゃねえ。俺にはあいつが必要なんだ。あいつがいないと、こんなことできなかった。FBIの犬どもはそこらじゅう嗅ぎ回ってやがる。で、あいつだけが俺を匿ってくれるんだ。それどころか、あいつがそばにいるとあんたらも嬉しいと思うぜ。奴らにとって、ワケわかんなくなるくらいメチャクチャにされる方が、殺されるよりはいい。そうだろ?
よお、あんたらはマジでコイツにハンパないパワーを与えたんだぜ。コイツが子供向けだってマジで思ってたのか? 俺たちゃ平和主義者か何かだったかと思ったぜ。
文句があるってわけじゃねえ。
いいか? 俺があんたら二人を嫌ってきた理由は一つ。あんたらは甘っちょろすぎるんだ。あんたらはやり返すってことをしねえ。ただあぐらかいて、軽口叩いてるだけで、何もしねえじゃねえか。
ま、楽しかったよ、一緒にやれて。ちょっとの間だったけど、ともかく楽しかった。そんな時に、ジョーダンがしょっぴかれちまった。あんたらには分からなかったろうな、ケツを持つってのがどういうことか。面倒を見るってのが、愛するものを守るために [間] くだらないことをするってのがどういうことか。
[データ破損]
それに俺はあんたらや他の連中に、ずっと聞いてたじゃねえか。ジョーダンをどうしようかって。カラスどもがどうやってあいつを連れて行ったかって。自分がなんて言いやがったか覚えてるか、ジュード? 「自業自得だ」だと?
うん? 俺は覚えてるぜ。
[データ破損]
たぶん、この世界に必要なテロリストは二人だ。そいつの鼻っぱしらを折るためにな。
[データ破損]
連邦記録法に則り、以下に電子コピーを掲載
UIU File: 2016-982
コードネーム "浮かれて騒ぐ人Merrymaker"
概要
容疑者は高度な奇跡論および小規模な現実歪曲reality warpingを扱うことが可能。異常を扱うあるテロ組織である蛇の手とのコネがあり、主に南カリフォルニアおよびネバダで活動中。「図書館」として知られる秘匿された場所に属する一員の可能性あり。図書館は蛇の手の主要基地である。
名前
不明。ただし一貫して「ジョーダン」というファーストネームが充てられている
変則性相互参照
ヒト、マジシャン、テロリスト、米国人、蛇の手
身体的特徴
能力
容疑者は攻撃的な奇跡論的魔術を行使することが可能である。その魔術には炎を基礎とする投射体、容疑者自身の上皮から形成された、知能ある肉塊でできた生物群6が含まれ、また魔術を用いることで"道Ways"を形成することが可能である。"道"は恒常的なものではなく、極めて不安定である。全ての事例において、容疑者が形成した"道"は容疑者を遠くに移動させることができなかった。"道"は容疑者に一時的な肉体的・精神的影響をももたらすもので、容疑者は"道"形成後は悪心と嘔吐に苛まれる。
目的/動機
主たる動機は、広く受け入れられている現実性を維持・保全する責を負う組織・機関への憎悪、および超常コミュニティでの抑制活動である。異常性を有する人物が存在できる唯一の方法はありとあらゆる正常性維持機関の破壊であるとの信条を持つ。上述の主目的が支持される限り、いかなる団体や人物とも協働する意志がある。
活動規範
容疑者は通常、テロ組織と行動を共にする。具体的には蛇の手や様々なアナーティスト7の派閥で、ある時は未だ未特定の超常テロリスト集団と協働した。容疑者の協働者は、通常、正常性維持機関と敵対する組織である。
行動
非異常存在に対する行動に後悔や感情移入をほとんど伴わない。異常性の有無を問わず、他者と社交的に交流することに忌避感を表出する。
破壊された当課のパトロールカー
パトロールカーは外装および内装が焼け焦げている。分析により外的要因によるものと証明されている。加えて、ボンネットが外的な力により叩き壊されている。分析により、焦げ跡は奇跡論を用いて生み出された火によるものであることが示唆されている。
ウェアラブルカメラによる映像
映像からは、容疑者が異常な武器を取引するのに失敗したあと15名の連邦エージェントを強襲し殺害する様子が見られた。
"道"の映像
容疑者が形成した"道"の映像。
現状
カリフォルニア州[機密指定]に留置。いかなる者とも面会は許可されず、家族や協働者からの荷物も受け取ってはならない。独房にて無期限に勾留する。
罪状
連邦公務員殺害、器物損壊、超常武器取引、薬物所持、薬物違法取引、薬物製造、国家反逆、テロリズム行為、警察官殺害、連邦資産窃盗、速度超過、放火、超常技術無免許販売、奇跡論無免許行使、無免許運転、逮捕前逃走。
量刑
死刑。
UIU活動記録
2016年5月22日: 容疑者は、蛇の手の工作員が当課のパトロールカーから逃れるのを現在未特定のフォード・ピックアップトラックを用いて援助したことで、初めて姿を表した。容疑者は7台の車のうち5台を奇跡論的能力により破壊。容疑者および協働中の工作員はピックアップトラックを用い、谷底に出現した"道"を通じて逃走し、そこから走り去った。
2016年6月9日: 容疑者はカリフォルニア州[機密指定]近くにある地元のクラブで超常ドラッグを販売しているところを発見された。3名のエージェントが容疑者を逮捕したところ、容疑者は一定の形状とサイズを持たない3体の生物的実体を生み出し、エージェントらを攻撃した。容疑者は、実体が民間人を攻撃してエージェントらの気を容疑者逮捕から逸らさせようとしている間に、自ら形成した"道"を通じて逃走した。3体の実体を破壊するまでに15名の民間人および2名の職員が死亡した。
2016年6月11日: 容疑者は未特定の超常テロリスト集団に所属する5名の人物と共謀し、当課所管の刑務所に放火した。この攻撃により種々の超常オブジェクトが破壊され、また囚人が殺害された。
2016年6月15日: ネバダ州[機密指定]にて5名のエージェントが包囲。逮捕直前、5名のエージェントのうち4名が殺害された。容疑者と共にいた別実体が生じさせた、当該実体が制御する奇跡論的な閃光によるもの。8容疑者および実体は"道"を通じて逃走した。
この時点で、当局は容疑者を西海岸における最優先事項とした。
2016年8月22日: 音沙汰なく2ヶ月が過ぎた後、容疑者が当課が管理する倉庫に15名の蛇の手のエージェントとともに侵入しているところを発見した。当課エージェントが彼らの活動の妨害に入るまでに倉庫の内容物のおよそ30%が盗まれた。蛇の手のエージェントらと当課エージェントらが戦闘状態になり、その後当課エージェントらが制圧された。当課エージェントらは同倉庫内に閉じ込められ、容疑者が放火した。エージェントは全員死亡した。
2016年9月1日: 容疑者は速度超過により制止された。巡査が容疑者の事件性に気付き、逮捕を試みた。容疑者は当該巡査を攻撃し殺害した。
当局は、容疑者が西海岸における国家保安に対する第一級脅威であると正式に宣言した。
2016年9月12日: 容疑者は蛇の手と現在未特定の第三者との間の武器取引に関与した。9当課のエージェントが妨害を行い、15名のエージェントが殺害される結果になった。すべて容疑者による殺害である。
2016年10月2日: 容疑者は当課が管理する倉庫に侵入しようとし、失敗して逮捕された。2016年8月22日の侵入に似ており、また容疑者は関与した者のうちの一人であった。ところが、当局は前回の盗難を受けて超常物品保管庫のセキュリティを強化していた。容疑者と15名の蛇の手工作員はこの強化に備えておらず、全員を逮捕した。
インタビュアー: こんにちは、ジョーダンさん。ご機嫌はいかが……
容疑者: クソでも喰らいな。
インタビュアー: もしご協力いただけないなら、また独房に監禁してさしあげますが。
容疑者: いいぜ。
インタビュアー: 結構。さて、あなたの……
容疑者: てめえの家族全員ガンで死んじまえ。
インタビュアー: 結構。すみません、ジョーダンさんを部屋へ。ここまでにしましょう。
容疑者: 心配すんな、あそこにもそう長くはいねえ。ビッグ・ブラザーは必ず来る、最後にはな。
以下の文書はSCP-285のメモリファイルに保存されていたものです。元は映像でしたが、音声のみが記録されていました。
音声は道路を走る車の音で始まる。男性が話す声が確認でき、PoI-6938のものと特定されている。
PoI-6938: やつらはイカレ外道だ、全員な。俺たちをぶちのめして、罵倒して、てめえのルールに従わせて、そんでいつも俺らに割りを食わせやがって、しかも俺たちがやり返してこねえと思ってやがるだ? ゾッとするぜ。
SCP-285は何も言わない。
PoI-6938: さあ、俺とお前で奴らに見せてやろう。ジョーダンを取り戻しに行って、で、あいつと俺とお前でこの世界を取り戻すんだ。そうだろ、チートHax10?
SCP-285は答えない。
PoI-6938: そうだろ、チート?
SCP-285: は、はい。はい、サー。
PoI-6938: よろしい。さあ準備しろ。FBIの犬どもがすぐそこにいる。ここに奴らの囚人リストが置いてあるはずだ。覆面をよこせ。お前がいらねえからって俺がいらねえわけじゃねえ。
車は速度を落として停まり、2枚のドアが開き乱暴に閉められた。会話する声がかすかに、ドア開閉音とともに聞こえる。
音声は突如途切れ、31分後に再度開始する。11嘔吐する音が聞こえ、誰かの怒鳴り声がする。
PoI-6938: ざっけんじゃねえぞ! このクソの役にも立たねえカスが、なんもできねえのか、ああっ?
SCP-285: す、すみません、大丈夫です、ただちょっと……
SCP-285は話の途中で嘔吐した。
PoI-6938: クソが、bluntの奴め。<囁く>なんであいつはお前をこんな腑抜けにしやがったんだ?
SCP-285: ああ神様、私にはできません。私はつらいです。
PoI-6938: だろうな。あいつらのせいで、お前をそういうふうにさせられたんだ。
SCP-285: あいつら?
PoI-6938: ああ、あのイカレ大麻キチどもさ。今起こってるそれは奴らの仕業だ。俺とか他の誰かが殺しに罪悪感を覚えるときは、お前はその5倍は辛いんだ。共感とかそういうのが強くなってんだ。お前を俺みたいにしてやりたいところだが、あいつらはまず……
嘔吐の音が再度始まる。
SCP-285: 私から共感性を消してください! 助けて、私を社会病質者ソシオパスか何かにしてください、無理です、いやです、一生こんなこと続けるなんて。
PoI-6938: できねえな。それは、あいつらが俺に言って組み込ませたもんだ、お前ん中にな。取り除くにはお前を殺すしかねえ。ま、慣れるこった、チートよ。ありがたいことに、全く訳に立たないってわけでもねえ。俺らは必要なもんを手に入れたんだ。おら、まあ、息抜きでもしてきな。
SCP-285: は、はい、サー。
<映像終了>
下記の電話通話は、PoI-6939("ジョーダン")がかつていた矯正施設からPoI-6938とともに逃走した後、両者の間で交わされたものであると見られています。
PoI-6938: よう、あんたか?
PoI-6939: ああ、俺だ。何があった?
PoI-6938: さっぱりだ、相棒。俺たちの、あー、共通の友達がチートに何かしやがった。
PoI-6939: 「何かしやがった」ってどういう意味だ?
PoI-6938: あいつのファイルがいじれなくなった。たぶんあいつを殺しでもしない限り、どうやってもな。
PoI-6939: で?
PoI-6938: あいつがディスアドバンテージになったってこった。奴らはあいつの顔を知っているし、前までできていたあの不思議なアレができなくなった。もうあいつは何つうか、[間] デタラメに変わるようになったんだ。あまりに危険だ。
PoI-6939: どうするんだ?
PoI-6938: あー、必要なことをするんだ。
PoI-6939: そりゃそうだろ。どこでやる?
PoI-6938: ベガスを出る。ソルトレイクで会おう。
PoI-6939: オーケー。とにかく、気をつけろ。オーケー?
PoI-6938: 言われなくても、兄弟。あばよ。
PoI-6939: ああ、あばよ。
補遺-285.2
以下の文書はGoI-102と財団の最初の取引の際に、GoI-102が財団にもたらしたものです。
なんてこったい! ゲーマーズ・アゲインスト・ウィードの君だけのミスター・チートを見つけたね! マルウェア対策ソフトは常備しようね。このフォーちゃんっての誰?12
全部集めてミスター・ゲーマーになろうぜ!
- ミスター・文字通りのシリアルキラー
- ミスター・標準
- ミスター・バーニー・サンダース
- ミスター・どこでもなんでも無料
- ミスター・セックス・ナンバー
- ミスター・美徳
- ミスター・大罪
- ミスター・オリジナルキャラクター
- ミスター・D.A.R.E.
- ミスター・高級住宅化
- ミズ・ビデオゲーム狂
- ミスター・ミーム
- ミスター・不吉 (生産中止)
- ミスター・運命
- ミスター・モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル
- ミズ・サパティスタ
- ミスター・チート ✔
- ミスター・タトゥーがあるやつ
- ミスター・トップテクストとミスター・ボトムテクスト
- ミスター・フィナーレ
- ミスター・謙虚な浄水器業者
補遺-285.3
以下の文書はサイト-43の職員に宛てられた封書から見つかったものです。
親愛なる用務員どもおよびカラスどもへ
こういうのはいつものやり方と違うとは分かってるが、我々は一つの集団として、この状況がどう考えても「普通」とは思えないと結論付けた。
チートが諸君のところにいるのは分かっている。そいつに何が起こったかも分かっている。それに、ケンとジョーダンに何が起こったか、二人がチートに何をしようとしていたかも。我々がそれをどうやって知ったかは重要じゃない。重要なのはそこから何が分かったかだ。そして我々は、関係者全員にひとつ言いたいことがある。
すまない。
怪物を友達だと思い、信頼してしまってすまない。あいつを止めるのが間に合わなくてすまない。お前がそうなることを防げなくてすまない、チート。俺も、俺以外のみんなも言いたい — こんな終わり方は嫌だったと。チート、用務員ども、カラスども。こんな報いを受ける謂れのない諸君に言いたい。
俺たちはただお前の力を使って子どもたちに幸せを届けたかったんだ。
俺たちはただお前とカラスどもをおちょくってやりたかったんだ。
こんなつもりじゃなかった。こんな終わりは望んでなかった。
本当に本当にすまない。
署名、ゲーマーズ・アゲインスト・ウィード
追伸: ケンとジョーダンのことは気にしないでくれ。我々で対処した。