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Author: Tetsu1
Rating: 1/7
Created at: Sun Nov 16 2025
死骸と鳥かごは念のため埋めておいた。
特別収容プロトコル

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サイト-898セキュリティから適切な承認を得た場合、職員はSCP-2888を鳥籠に入れて持ち運び、巡回やメンテナンス作業に用いることが可能です。使用していない際は、SCP-2888の鳥籠はサイト-898地下収容棟に、主要なセキュリティチェックポイントに隣接して吊り下げられます。1
この利点のため、SCP-2888は収容棟の早期警報システムとして機能する可能性があります。
説明

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SCP-2888は約18羽の家畜化したカナリアの死骸です。これらの死骸は様々な腐敗段階にあり、互いに融合しています。これにより、くちばし、翼、爪が絡み合っています。羽毛が腐朽している箇所では、SCP-2888の骨の大部分が折れているのが見えます。SCP-2888の中心部には、鉄スラグの突起が埋め込まれています。
SCP-2888はサミット・アンスラサイト2の採掘事業の初期段階においてSCP-8987から発生したと考えられており、その存在は鉱山文書内に初めて示されました。更なる詳細は発見を参照してください。
SCP-2888は予知能力を示し、周囲の生物に対するあらゆる差し迫った脅威を検知可能です。3SCP-2888が危険を判断する方法は不明ですが、以下に反応します。
脅威を検知すると、SCP-2888は「警戒状態」と見做される状態に入り、自発的に蘇生します。
蘇生すると、SCP-2888は塊をポスチャーカナリアやフリルカナリア4に類似した形状に集合させます。これを達成するため、SCP-2888は鳥籠の格子を介して翼を背中に押し上げようとします。同様に、全ての体肢を下腹部に、全ての頭部を首に寄せようとします。これらの行動は通常、自らの骨を破砕することで更なる変異を招きますが、死骸をこの配置に変化させることには多くの場合成功します。
その「頭部」は死骸の頭部を一切含みません。細長い首の先端は多くの場合、鉄棘の刺さった肉質の塊となっています。SCP-2888を構成する全ての死骸はそれぞれ生命を示すため、アノマリーは団結した動きや飛行に困難を伴います。生命が回復すると、SCP-2888は種に典型的な行動を示し、鳴き始めます。
鳴き声は非異常ですが、18の死骸全てが一斉に鳴くために通常のカナリアよりも大きくなっています。SCP-2888は警戒状態中、常時鳴き続けます。
SCP-2888の警戒状態は脅威が去ると終了し、形状が崩れて以前の状態に戻ります。
結果として、生命は直ちに停止します。
発見
当初、SCP-2888の存在は、調査レッド・カナリア後期に回収された、サミット・アンスラサイト操業時の文書内に証言されていたのみでした。最初の言及と考えられているものは鉱山労働者の証言であり、関連部分の転写が以下に添付されています。
[…] ロシングスはまだ鳥がどうだとかわめいてる。最後の鳥を埋葬してから、ケシュナーが経費がなんだとほざいて追加の送り込みを却下してからずっと。カナリアはもういないのに、ロシングスはまだその声が聞こえると言い続けてる。夜中にコヨーテが遠吠えしだしたり、鉱山の空気が悪くなると聞こえるとのこと。どうやら彼だけではないらしい。「沼地辺りで腰抜けの漏らす声を聞いてるだけじゃないか」って何度も訊いたんだけど、毎回首を横に振って、カナリアの鳴き声は知ってるって言う。
_鳥_なんかに悩まされるなんてバカなんじゃないかと思っていたが、皆が落ち着かなくなってきた。そこで俺は仲間数人と、沼地が土の道ににじり寄って来てるとこの角にあるゴミ捨て場に向かった。
全部一か所にまとまるように、空の鳥籠を埋葬場所の印にしておいた。ゴミ捨て場の隅、他のゴミから少し離れた場所。そしてその場所に着くと、一面に死臭が漂っていた。ただ、鳥籠はなくなっていた。その場所には小さな穴だけがあった。
中には何もなかった。
辺りに土が飛び散っていた。コヨーテが取っていったのだろうと考えかけたが、犬にしては爪痕が小さすぎる。小さすぎるし、数もおかしい。泥には、3つの爪痕と、黄色い羽。
自分で掘り起こして出てきたんだ。 […]
関連する他の具体的な文書には、SCP-2888がレッドブルック鉱山から現場外に輸送されたことを示す配送リストが含まれています。5このリストは財団の介入の2年前のものであったため、レッド・カナリアは行き詰まりと見做されました。
SCP-2888は1966/11/08、ペンシルベニア州フィラデルフィアのリッジ・アベニュー・ファーマーズマーケットに移送され、地元紙にこれに関する広告が掲載されました。この広告はSCP-2888を「呪われた剥製」と説明し、それを「目覚めさせる勇気」があるかどうか訊ねていました。
機動部隊ガンマ-89("岩を抱きて淵に入る")が派遣され、通常の購入によりSCP-2888を取得しました。鳥籠の格子と底面の双方に炭と灰が付着していたことから、宣伝されていたSCP-2888を「目覚めさせる」試みには、裸火を鳥籠に近付けて警戒状態を誘発することが含まれていたと考えられます。
加えて、SCP-2888が発見された当初の鳥籠の底面には以下が記載されていました。
ガンストン・オークションズLLC
これとサミット・アンスラサイトの操業との関連についての調査は承認保留中です。