SCP-3322 : 姉妹都市

Information

SCP-3322-B。

Name: 姉妹都市
Author: C-Dives
Rating: 11/11
Created at: Tue Sep 26 2023
アイテム番号: SCP-3322
オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル

財団工作員を1名ずつ、SCP-3322-A及びSCP-3322-Bに常駐させます (駐在中は工作員A/Bと指定) 。工作員Aはスペイン語に堪能かつパタゴニア地方の文化的慣習や生活様式に精通している必要があり、工作員Bはモンゴル語に堪能かつモンゴルの生活様式や文化に精通している必要があります。SCP-3322の影響を最小限に抑えるため、これら2名の工作員には、家庭環境、経歴、性格、趣味などが類似する人物を選定すべきです。彼らには、肉体的・心理的に健康であり、過去3ヶ月間アノマリーの影響を受けていないことが求められます。財団が動員できるスペイン語話者の職員数は、モンゴル語話者の数よりも遥かに多いため、まずはモンゴルに駐在する工作員Bを募り、次いで工作員Aに相応しい人物を探すことが推奨されます。

工作員2名は地方政府の役人を装って潜入し、SCP-3322の人口統計データの収集、住民の観察、SCP-3322研究チームの実験の容易化などを任務とします。SCP-3322の行政と住民は、SCP-3322-AとBの町役場のオフィスを拠点とするこの役職に概ね協力的です。また、工作員A/Bの任務には正式な年次国勢調査の実施も含まれます。配属中、彼らは現地に居住します。彼らの役職には、勤務時間外に自由に利用できる[編集済]の家屋が付帯します。SCP-3322の外部からの訪問は禁止されています。工作員らは、地元住民との友好的かつプロフェッショナルな関係を維持し、あらゆる交流の記録を残すよう勧告されています。住民との親密な個人的関係を築くことは、その研究価値を立証できる提言が提出・承認されない限り、推奨されません。

SCP-3322-AとSCP-3322-Bは、それぞれを南北に横切る幹線道路沿い、SCP-3322の境界から500m離れた位置にある2ヶ所の観測基地 (OP-1-A/B及びOP-2-A/B) から監視されています。各基地には地元警察を装った職員3名が駐在しています。工作員A/Bのように、これらの職員の属性をA基地・B基地間で一致させるのが好ましいですが、必須条件ではありません。SCP-3322に接近・通過する全ての交通は記録されますが、例外的な状況を除き、妨害すべきではありません。

SCP-3322に関連する全ての連絡事項は、現在ブエノスアイレスのサイト██を拠点とするSCP-3322研究チームに伝達すべきです。緊急時を除き、SCP-3322-Aの職員がSCP-3322-Bの職員に連絡を取ることは認められず、逆もまた同様です — 詳細な緊急事態リストはプロトコル3322-オメガで閲覧可能です。この目的のため、OP-1-AとOP-1-Bの間に緊急ホットラインが設けられています。

SCP-3322-AとSCP-3322-Bに関する公開情報 (特に地図や衛星データ) は、いずれかを訪問する、または熟知している民間人の疑いを喚起しないようにしつつ、改変して類似性を取り除きます。

説明

SCP-3322-A。A-2201及びA-3977が前景に映っている。

SCP-3322-Bの町外れの景観。

SCP-3322は2ヶ所の異常な土地、SCP-3322-A及びSCP-3322-Bで構成されます。SCP-3322-Aはアルゼンチン共和国サンタ・クルス州デセアード・デパルタメントに位置するカメロンの町、並びにその町境から半径1kmの周辺領域です。SCP-3322-Bはモンゴル国ヘンティー県ガルシャル郡に位置するブヤント (Буянт) の町、並びにSCP-3322-Aのそれと同一面積の周辺領域です。SCP-3322-Aは座標46°22'43"S,68°52'16"Wに、SCP-3322-Bは座標46°22'43"N,111°7'44"Eに位置しているため、2つの町は互いの対蹠点となっています。

どちらの町も、人口は5,023名、平均寿命は約72.5歳、住民1人当たりの推定GDPは8,500ドルです。SCP-3322-Bは地元では栄えている町として知られており、レンガ造りや木造の家屋が多数ありますが、ゲル1や伝統的な遊牧生活を送る人々は比較的少数です。SCP-3322-AとSCP-3322-Bの住民が報告する生活の質の測定値や主観的幸福度はほぼ同等です。

SCP-3322-AとSCP-3322-Bには異常な内部因果同調性があります。即ち、SCP-3322-Aの町域内における事件や行動はSCP-3322-Bでも発生し、逆もまた同様です。これらは厳密な再現ではなく、現地の状況に即したものとなります2。この現象には柔軟性があります — 気候などの局地的条件や外部介入によって同調事象が阻害されても、対応する場所では概ね近似する出来事が起こります。同調事象の発生には11時間の時差に起因するずれがあります。ほとんどの出来事は現地の同じ日時・時刻に発生しますが、最長12日の遅延も観測されています。どちらの町にも、もう一方に先行して事件が起こりやすいような傾向は見られません。どちらの町も (建築様式の差異はありますが) 通りや建造物の配置は同一であり、異常性によってその状態が持続しています。

また、SCP-3322は各町域内にいる人物の属性にも影響します。SCP-3322-A内に居住する全ての人物は、SCP-3322-B内に対応する人物がおり、互いに類似する家庭環境、趣味、性格特性を有し、同じような行動を示します。現在、SCP-3322に影響されている2つの町には、工作員A/Bを除いて、それぞれ5,912名が存在します (指定名称A/B-1、A/B-2… A/B-5912) 。このうち5,023名が生涯居住者であり、889名は季節居住者、もしくは配送車の運転手などの定期訪問者です。訪問者間の類似性は、SCP-3322を複数回訪れている人物にのみ確認できます。

SCP-3322は前述の境界線の外部には目に見える効果をもたらさず、SCP-3322に影響された同調人物ら1組が町を離れると3、彼らの行動はお互いに反映されなくなります4。しかしながら、SCP-3322内での類似事象を維持するような外部の出来事も発生するため、異常な因果関係は外部にも影響を及ぼしています5。SCP-3322に影響する外部事象を確実に予測できる実用的な手段はまだ開発されておらず、そのような事象は発生しても非異常と見做されます。従って、SCP-3322の性質は公式には“境界内に制限されている”ものとして扱われていますが、この定義は論争の対象となっています。

SCP-3322内ではいかなる認知異常の証拠も確認されていません。全ての住民はその地域に相応しい行動を取り、検出可能な生物学的・心理学的特異性を示しません。単独で観察すると、SCP-3322-Aと-Bで発生する全ての事象はベースライン現実の法則に沿っており、現地のヒューム値にも特筆すべき点はありません。しかしながら、財団の超常統計学者たちは、SCP-3322-Aと-Bで同一の事象が偶然発生する確率は年間10-48%未満と推計しています6

補遺3322-1

SCP-3322関連事象の抜粋

補遺3322-2

日付・時刻: 2017/08/08、15:33

質問者: ナンバリーン・バヤル博士、SCP-3322研究チーム
対象者: SCP-3322-A-5422 (ベアトリス・デラクルス女史) 、ブエノスアイレス在住、1996/02/01出生

注記: A-5422にある程度英語の知識があり、現地にスペイン語話者の職員がいなかったため、インタビューは英語で行われた。

バヤル博士: モンゴル警察のバヤルと申します。幾つかお訊ねしてもよろしいでしょうか?

A-5422: (怯えた様子で) どういうことですか? 私、何もしてません。ビザが必要ですか?

バヤル博士: この道は通れませんよ。向こうで、あー、軍が仕事をしています。話が終わり次第、ウランバートルに戻っていただいて構いませんが、この道を通るものにはこう対応しろという命令を受けていましてね。お手数をおかけしてすみません。

A-5422: (安心した様子で) ああ成程、分かりました。何を訊きたいんですか?

バヤル博士: モンゴルに来た理由をお伺いしても?

A-5422: 私、アルゼンチンの学生なんです。休暇中なので自由旅行をしてます。

[無関係な会話は編集済]

バヤル博士: この道の先に何があるかはご存知ですか?

A-5422: いいえ。軍の機密とか、そういうものは一切知りません。

バヤル博士: では、何故ここを通ることにしたのですか? 何処へ向かっていたのですか?

A-5422: 特に理由は無いです。 (バヤル博士の懐疑的な表情に気付く) いえ、その、なんと言うか — 他の人たちがやっていないような事をやりたい、人が行かないような場所に行きたいって気持ちになったことってあります?

バヤル博士: (笑う) あなたが想像する以上にありますとも。

A-5422: だからここに来たんです、それから何が起こるかを確かめたくて。 (気まずげな笑い) こういうことが起こっちゃうんですね。理由も無く何処かに行く — そうすると、私はもっと自由に感じるんです。ただそれだけです。

バヤル博士: 了解しました、ベアトリスさん。外にいる私の友人が、あなたがすべき事を幾つか用意していますが、それが済んだらお帰りになって構いません。残りの滞在期間を楽しんでくださいね。

A-5422の声明や行動は、彼女の通常の性格や習慣と一致していると判断されました。更なる試験でも異常性は検出されず、彼女は財団の拘留下から解放されました。


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