SCP-5570 : ゴーストバスター済

Information

Name: ゴーストバスター済
Author: walksoldi
Rating: 9/15
Created at: Wed Dec 28 2022

特別収容プロトコル

このファイルは新たな情報が得られ次第更新されます。今後のプロトコルが確立するまでは、臨時収容プロトコルを参照してください。
臨時収容プロトコル: SCP-5570が発生する物件からは非永住者を全員立ち退かせています。全ての物的証拠はアノマリーの収容時に押収される予定です。

説明

SCP-5570はイリノイ州コービン・スプリングスに所在する "スティーブンズ・ファミリーホテル" に影響を及ぼしている一連の現象です。現象には以下が挙げられますが、これらに限りません。

  • 様々な年齢・人種・外見のヒト型霊的実体。
  • 電子機器の機能不良。例として、照明用アウトレットの断続的な故障や、テレビの異常動作、電波障害などが挙げられる。
  • 聴覚現象。例として、姿の見えない声、ノック、叫び声、足音などが挙げられる。

この霊的現象の集結の原因は現在調査中です。

発見

財団はスティーブンズ一家1がシェルビー郡超常調査社 (Shelby County Paranormal Investigations)2に連絡を取ったことでSCP-5570の存在を認知しました。スティーブンズとホテル利用者は、ホテルの各所で霊的実体を複数回目撃したと報告しました。この主張は膨大な映像証拠によって裏付けられました。特別調査チーム チャーリー-14 ("幽霊探偵") が状況判断のために派遣されました。

更新: 調査報告

臨時収容プロトコルが直ちに確立され、特別調査チーム チャーリー-14メンバーのキャメロン・モンローとジェリー・ウィリアムズがSCP-5570の調査のために到着しました。調査に取り掛かる前に、簡易インタビューが実施されました。

質問者: キャメロン・モンロー調査エージェント
回答者: ジェームズ・スティーブンズ

[ログ開始]
モンロー: では、スティーブンズさん、調査を始める前にいくつか標準的な質問をいたします。準備はよろしいですか?
スティーブンズ: ええ、構いませんよ、何でもお聞きください。
モンロー: 素晴らしい。ご家族の構成についてですが、あなたと、奥様のエブリンさん、そして息子のマイケル君の3人家族で合ってますよね?
スティーブンズ: マイクですよ、息子の名前はマイクです。ただまあ、はい、その通りですね。
モンロー: そして、この物件は6か月前から所有しているのですよね?
スティーブンズ: ええ、ですがホテルを開いたのは先月からですね。
モンロー: 以前の所有者について知っていることがあれば教えていただけますか?
スティーブンズ: 彼女の名前は確か、マダム・クレオンだったかと。不動産業者の話によれば、霊感占いの事業を営んでいたようです。恐らく彼女の腕は本物だったのでしょう、地域の人々のために降霊術を多数行っていたそうで。なんなら、今でもホテルの地下に彼女が置いていったものが山積みされていますよ。それが今回の件と関係しているとお考えで?
モンロー: その可能性はありますが、最初に言った通り、これはただの標準的な質問です。
スティーブンズ: そうでしたね。私はただ、もう限界なんですよ。何か月もかけて開業準備だけに力を注いできたのに、開業直後からこんなことになるなんて。
モンロー: では、あなた方ご家族は、何か…… 現象を目撃しましたか? それとも、目撃したのは宿泊客だけですか?
スティーブンズ: 最初に幽霊を見たのは息子でした。ご想像がつくかと思いますが、初めは信じていませんでしたよ。開業準備でかなり忙しくしていましたから、私たちの気を惹こうとしているのだろうと思っていました。最初のお客様と妻が幽霊を見て、ようやくこれはマイクの大した妄想として片付けられない事かもしれないと考えました。
モンロー: そしてご自身も、その…… 幽霊を、見たのですね。
スティーブンズ: ええ — 何度かあります。まあ — 見たのは1回きりですが、聞いたのは何度もですね。
モンロー: おおよそで言うなら、耳で聞いたのと目で見たのを合わせて、何回ほど目撃したと思われますか?
スティーブンズ: それはもう、この半年間で2、30回になるかと。事態は悪くなる一方でして、宿泊初日の夜に途中でチェックアウトして、返金を申し出る方まで出てきました。住宅ローンも2か月滞っていますし、このまま原因を解き明かせなかったら、これから一体どうすればいいのか。
モンロー: 無理もありません。ほとんどの人はあなたの現況を羨ましいとは思わないでしょうね。ですが、我々が助けになれるよう願っています。質問はもう2つあります、スティーブズさん。幽霊がご家族や宿泊客に直接接触した事例はありませんか? あるいは、何か説明のつかない怪我などは?
スティーブンズ: いえ、知る限りではありません — そうであってほしいものです。
モンロー: では最後になりますが、特に活動が活発な場所はどこかありますか?
スティーブンズ: メインハウスでは何の活動もありませんね。ホテルの至る所で起こっているので、特にどの部屋がというのはありません。
モンロー: 分かりました、スティーブンズさん、そんなところでしょうか。我々がホテルの予備調査を実施している間、あなた方ご家族にはこのメインハウスで待機していただきます。

[ログ終了]

インタビュー後、エージェントらがホテルに進入して調査を開始しました。

[ログ開始]

カメラ1

[カメラが起動する。エージェント・ウィリアムズとモンローが一続きの階段の前に立っている。]
モンロー: よし、いいぞ。通信機器は正常、カメラも動作する。早速出発しよう。そっちは1階を担当してくれ。俺は2階をやる。
ウィリアムズ: 目当てのものが見つかったらどうしますか?
モンロー: これが君の初めての実地任務だと聞いているが、もしトラブルに巻き込まれても、決して自分だけで突っ込もうとはするな。ここにはただ調査に来たんだ、我々はゴーストバスターズじゃない。
ウィリアムズ: 了解です、ボス。
モンロー: 一帯を捜索したら、地下室を調査しにここで落ち合おう。
ウィリアムズ: OK、なんだか —

[エージェント・ウィリアムズの発言が、上の天井から響く3度の大きなノック音で中断される。]
不明: 今すぐ出ていけ、今すぐ出ていけ、今すぐ出ていけ
ウィリアムズ: くそっ、ボス、どうやら本当に只事ではないようですね。
モンロー: 計画に忠実でいよう、いいな。

[エージェント・モンローが階段を上り始める。]
モンロー: 2階踊り場は異常なし、EMFとGAD3は何の活動も捉えていない。
ウィリアムズ: 1階も同様です、メインホールに移動します。

[エージェント・モンローが2階メインホールに進入する。12枚のドアが視認でき、それぞれに照明器具が隣接している。モンローが最寄りのドアを開いて入室する。]
モンロー: GADが13号室で10°の温度低下を検出している。

[モンローが頻繁に機器を確認しながら部屋を歩き回る。エージェント・モンローが窓際まで向かうと、大げさにため息を吐く。]
モンロー: 温度低下は誤検出だったな、窓が開いてやがる。
ウィリアムズ: 了解です。こちら、1号室と2号室は異常なし。

[エージェント・モンローが窓を勢いよく閉めて振り向き、後ろによろめく。]
モンロー: うおっ!

[エージェント・モンローの前方には、ゆったりとしたヴィクトリア朝時代のドレスを着用した、中年女性の姿の青白い霊的実体が立っている。]
ウィリアムズ: どうしました?
霊体の女性: 今すぐ出ていけ! 全部台無しにするつもりか!

[エージェント・モンローが塩分を含んだ鉄のバトンを取り出し、実体に向かって振るうが、効果はない。]
霊体の女性: あたしは幽霊さ — あんたには傷も負わせられないよ! 今すぐ出ていけ、今すぐ出ていけ、今すぐ出ていけ!

[エージェント・モンローが実体を走り抜けて退室し、ドアを強く閉める。]
モンロー: 連絡事項だ、鉄は効かなかった。
ウィリアムズ: すぐに2階に向かいます。
モンロー: 必要ない — そちらの調査を終わらせろ。

[エージェント・モンローの背後のドアから殴打音が聞こえる。彼がドアに振り向くが、殴打音が続いていてもドアは動いていない。]
モンロー: 何かがおか —

[メインホールの照明が明滅し始める。]

カメラ2
ウィリアムズ: あの、あー、上の照明がちらついてませんか?
モンロー: そうだな。どうして機器が何の活動も捉えないのか理解できない。
ウィリアムズ: ずっと聴こえているんですよ、この変な —

[ウィリアムズの発言がしわがれた大きな声音で中断される。彼が振り向くと、黒い目をしたアジア系の幼い少年が見える。]
モンロー: 合流しよう。

ウィリアムズ: なん — あの子供じゃないか! 映画で観たやつだ、一体どうして —
子供の実体: 今すぐ出ていけ、出ていけ! どうして出ていかない!
モンロー: どうした、ウィリアムズ?
ウィリアムズ: ちょうど目の前に現れました。これから戻って —
子供の実体: 出ていけ、出ていけ、出ていけ! じゃないと、あー、お前を殺して — 脳みそを食ってやるぞ!

[子供が両目から血を流し始め、金切り声を発する。ウィリアムズが方向を変えてホールへと走る。壁から何十もの霊の手が伸び、走るエージェントを捕まえようとする。]
ウィリアムズ: 了解。

[ウィリアムズが階段でうずくまり、呼吸を整えようとしていると、モンローが階段を降りてくる。]
モンロー: 何かがおかしい。幽霊が出たというのに、幽霊の存在を示す実際の証拠が得られない — エクトプラズムも、EMF値も、何もない。このホテルが70年代に建てられたのは言うまでもないが、だったらどうしてヴィクトリア朝時代の幽霊がいる? 辻褄が合わん。
ウィリアムズ: 少なくとも収穫はあったんですね、_俺のほう_はあの呪いのガキから逃げなきゃいけない羽目になりましたよ。
モンロー: そうか。

[エージェント・モンローが装備の調節を始める。]
ウィリアムズ: 報告を入れますか? つまりその、ここ、明らかに幽霊に取り憑かれてますよね?
モンロー: そうなのかは分からん。しかしだな、それとはまた別の何かが起こっているのだと俺は思う。

[エージェント・モンローがGADの画面をあらゆる方向に向ける。]
ウィリアムズ: 一体何を —
モンロー: 見つけたぞ! 赤外線画像が地下室に何かを捉えた。
ウィリアムズ: コールドスポットですか? また窓かもしれませんよ。
モンロー: いいや、ホットスポットだ、この下に何か_生身_のやつがいる。早速向かおう。
ウィリアムズ: いやでも、言ってた話じゃ —
モンロー: いいか、新人、ここは俺を信じてくれ。何か予感がするんだ。
ウィリアムズ: ええ、予感なら俺もしていますよ、これ以上幽霊から逃げる羽目になったら漏らすだろうなって予感が。

[2人のエージェントが地下室へのドアに向かう。下の隙間から微かに明かりが見える。]
モンロー: 見ろ。最初に来たとき明かりは消えていた。下に降りてきた何かが_いる_。
ウィリアムズ: 別に疑ってはいませんよ、ボス。俺はただ知りたいとは思わな —

[ドアとエージェントの間に複数の霊的実体が出現する。実体群が一斉に金切り声や叫び声を発し始める。]
霊的実体群: ここに来てはならない、出ていけ!
モンロー: 後についてこい、ウィリアムズ。

[2人のエージェントが実体群を通り抜ける。各実体を通り抜けるたびにカメラが不鮮明になる。]
霊的実体群: ダメだダメだダメだ! それはダメだ — お前たちは逃げなければならない!
モンロー: 俺たちは真相を探りに来たんだ。
霊的実体群: やめろ![解読不能] そんなのあんまりだ!

[エージェント・ウィリアムズがドアを勢いよく開けると、浮遊する半透明の球根状実体に遭遇する。]
球根状実体: みんな、ここは彼らの言うことを聞いてさっさと逃げ出すべきだ。さあ早く!

[エージェントらが浮遊する実体を通り抜ける。]
ウィリアムズ: そうは思わないな、キャスパー。
モンロー: 目を凝らせよ、新人。

[カメラが地下室を映し回り、部屋の隅にある照明付きのブランケットテントの前で止まる。エージェントとテントの間に白い服の女性が出現する。]
 
霊体の女性: やめろ! 出ていくか死ぬがいい! 今すぐ出ていって…… くれない? [実体の発言がテントから反響する。]
モンロー: もういい!

[モンローが白い服の女性を足早に通り抜け、ブランケットを捲り上げると、マイク・スティーブンズの姿が露わになる。エージェント・モンローがマイクのシャツの背中側を掴んで持ち上げると、少年が握りしめていた光り輝く水晶玉が落下する。モンローが口を大きく開けているエージェント・ウィリアムズに向かって少年を掲げる。]
モンロー: こいつが呆れた幽霊の正体だ!

[エージェント・モンローに掴まれたマイクが身を捩るが、効果はない。]
マイク: 放せよ、ごろつきめ! ママに言いつけてや —
モンロー: そいつは素晴らしいアイデアだな — 君の母親と話をしに行こうか。

[エージェント・モンローが少年を担ぎ上げ、水晶玉に向かって身振りをする。]
モンロー: ウィリアムズ、その球をバッグに詰めて収容部隊を呼んでくれ。民間人らは私が何とかする。
ウィリアムズ: ああ、はい — 了解です、ボス。

[ログ終了]

調査の結果、物件の以前の所有者が残した物品の数々が、SCP-5570現象の原因と推定される光り輝く水晶玉とともに回収されました。質問に対し、マイク・スティーブンズは両親の気を惹こうとしてアノマリーを利用したことを認めました。マイクの行動を受け、スティーブンズ一家は息子がホテルの歓迎係として非常勤で勤務できるよう手配しました。マイク・スティーブンズはクラス-D記憶処理を受けてアノマリーに関する知識を除去され、SCP-5570の停止を説明付けるために、カバーストーリー "ゴーストバスター完了Ghosts-Busted" が制定されました。


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