SCP-5749 : 二重の危険

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Name: 二重の危険
Author: walksoldi
Rating: 12/16
Created at: Thu Jan 19 2023

特別収容プロトコル

無力化前のSCP-5749。写真はSCP-5749の影響を受けた漁師の一団が撮影。

SCP-5749は無力化しており、その死体は非異常であるため、収容プロトコルは必要ありません。

説明

SCP-5749は_Palinurus elephas_、より一般的にはヨーロッパイセエビとして知られる種のロブスターでした。SCP-5749は未知のプロセスによる異常な生存戦略を確立していました。

この生存戦略はSCP-5749に関する人間の意図を変更させることから成っていました。SCP-5749に特定の行為を実行する技能と意欲を有する人物は、SCP-5749の周辺1に接近すると、その行為を実行する技能と意欲を完全に失いました。被影響者は代わりに、それまで関心を抱いていた事とは別の行為に並外れて熟達し、それをSCP-5749に実行する意欲を得ました。SCP-5749はこの能力を活用して当該区域の漁師による捕獲から逃れていたものと思われます。

SCP-5749は、魚を罠に掛けることが不可能と伝えられる "呪われた釣り場" の噂をきっかけとして発見されました。この噂から地元の漁師たちが当該区域で罠に掛けようと試みるに至り、やがて彼らもSCP-5749の影響を受け、さらに伝説が広まる結果となりました。

補遺5794.1

無力化

SCP-5749を収容するために派遣された数チームが失敗した後、収容の経験が浅いチームであればSCP-5749の効果を活性化させずに捕獲できるという期待から、数名の用務員で構成されるチームを利用した最後の試みがなされました。不適切な経歴に関する審査の結果、カヤックの経験がある元ボーイスカウトのアンドリュー・マーキュリーがチームに加入しました。

出発したチームはSCP-5749を捕獲できましたが、マーキュリーはチームのカヤックを岸まで漕ぐよう頼まれた際に、SCP-5749の影響を受けました。マーキュリーはオールで火を起こし、SCP-5749を加熱調理しようとして、他数名のチームメンバーから止められました2

SCP-5749はチームが介入する前に火の熱で死亡しており、チームが岸に到着した際に無力化が確認されました。

補遺5749.2

関連文書

2021/05/06

SCP財団内部法廷部門

以下は2021年5月6日の財団内部法廷部門の議事録 (議題: SCP-5749の無力化) です。

被告人

アンドリュー・マーキュリー

容疑

無認可でのSafeクラスアノマリーの無力化

2021年5月6日、アンドリュー・マーキュリーがSafeクラスアノマリーを無認可で撲滅した罪で裁判を受ける。被告側は、強迫的なアノマリーの影響下にあったために罪は適用できないと抗弁し、無罪を主張した。検察側は、SCP-5749の影響は抵抗できないほど強力ではないために罪は適用可能であると主張した。この議題に関する評議会投票は以下のように記録されている。

2021/05/06

SCP財団内部法廷部門

以下は財団内部法的部門からの通達です。

5月6日の裁判の投票が僅差であったため、検察側は控訴権が認められます3。再審は2021/06/03に予定されています。

- グリフィン・ユーゴ、Esq.、内部法廷部門

2021/05/07

SCP財団内部法廷部門

以下は財団内部法的部門からの通達です。

この事件の緊急性から、6月3日に行われる再審は2021年5月10日に繰り上げとなりました。

- グリフィン・ユーゴ、Esq.、内部法廷部門

2021/05/10

SCP財団内部法廷部門

以下は2021年5月10日の財団内部法廷部門の議事録 (議題: SCP-5749の無力化) です。

被告人

アンドリュー・マーキュリー

容疑

Safeクラスアノマリーの第二級謀殺罪

2021年5月10日、アンドリュー・マーキュリーがSafeクラスアノマリーの第二級謀殺の罪で裁判を受ける。被告側は、不明な理由で謀殺は正当化されていたと答弁し4、無罪を主張した。検察側は、アノマリーの謀殺は決して正当化されないと主張した。この議題に関する評議会投票は以下のように記録されている。

2021/05/10

SCP財団内部法廷部門

以下は財団内部法廷部門からの通達です。

ITD評議会のうち、7名がその行為の悍ましさから解任されました。アンドリュー・マーキュリー事件の再審は2021/05/11に予定されています。

- グリフィン・ユーゴ、Esq.、内部法廷部門

2021/05/11

SCP財団内部法廷部門

以下は2021年5月11日の財団内部法廷部門の議事録 (議題: SCP-5749の不当かつ不慮の殺害) です。

被告人

アンドリュー・マーキュリー

容疑

無実のSafeクラスアノマリーの第一級謀殺罪

本日2021年5月11日、アンドリュー・マーキュリーが裁判を受ける。被告側は罪を認めた5。この議題に関する評議会の投票は以下のように記録されている。

アンドリュー・マーキュリーは第一級謀殺と暴行の罪で死刑を宣告された6。当人の処刑は2021/05/12に予定されている。

補遺5749.3

関連ファイル

アンドリュー・マーキュリーの処刑後、内部法廷部門から以下の通達が送信されました。

2021/05/12

SCP財団内部法廷部門

以下は財団内部法廷部門からの通達です。

内部法廷部門はアンドリュー・マーキュリーの死に関して正式に謝罪を申し上げます。性急で軽率な決定が複数回もなされたため、問題を起こした職員はITDから解任されました。この件については現在調査中です。

- ハーパー・コラール、Esq.、内部法廷部門

同部門はこの事案の調査に着手しましたが、やがて調査員の関心の無さを理由に調査を打ち切りました。調査の突然の打ち切りや裁判そのものを巡る経緯は、元SCP-5749研究チームのメンバーの関心を呼び起こし、この事案とSCP-5749影響事例との類似性が指摘されました。研究チームはこのことをITDに提示し、SCP-5749の異常効果が死後も継続しており、ITDはその影響下に陥っていたと結論付けました。ITDはこの内容に納得し、調査を再開しました。

調査の開始直前まで、マーキュリーの裁判で持ち出された証拠はITD本部に輸送されていました。証拠品の中にSCP-5749の死体が含まれており、SCP-5749の効果の活性化を防止するため、研究チームが仮説を提示した後に輸送は中断されました。しかしながら、中断される前まで、輸送車両の運転手は運転の技能と意欲の双方を保っていました。直後の試験により、SCP-5749の死体は非異常であると断定されました。

関係者へのインタビューから、裁判に携わった人物は裁判中も意欲や技能を保っており、行動のほとんどはSCP-5749ではなくマーキュリー自身を中心に行われていたと確認されました。それゆえに、SCP-5749はもはや異常性を有していないと結論付けられました。

2021/06/1

SCP財団内部法廷部門

以下は財団内部法廷部門からの通達です。

我々はある物を発見しました。

これはSCP-5749の仕業ではありません。

それとは違う物です。

別のファッキン・ロブスターの仕業です。

- ハーパー・コラール、Esq.、内部法廷部門

特別収容プロトコル

発見直後のSCP-5749-B。写真が撮影された理由は不明。

SCP-5749-Bの収容は不要です。

説明

SCP-5749-Bは_Palinurus elephas_、より一般的にはヨーロッパイセエビとして知られる種のロブスターです。SCP-5749-Bは未知のプロセスによる複数の異常能力を確立しています。

この能力は人間が持つ重要度と優先順位の感覚を操作することから成っています。SCP-5749-Bは効力下にある人間を操作し、特定の出来事や行動が、本来よりも重要度が高いもしくは低いと信じ込ませる能力を有しています。

SCP-5749-Bは、2021年5月6日から12日の出来事に関する内部法廷部門の調査中に発見されました。ITDとSCP-5749研究チームのメンバーから、裁判そのものに関する審理は重要でないとして調査員に無視されていた一方で、SCP-5749の死に関する審理は極めて重要であると見なされていたことが言及されました。調査チームは更なる異常効果の監視のためにSCP-5749の発見場所へと派遣され、SCP-5749の発見に至りました。SCP-5749-Bは自身の効果を活用し、SCP-5749の死に対してアンドリュー・マーキュリー財団用務員への復讐に及んだものと見られています。この理由は不明です。


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