SCP-653-JP : 博士のわくわく大ぼうけん毛布

Information

Name: 博士のわくわく大ぼうけん毛布
Author: tokage-otoko
Rating: 149/159
Created at: Sat Jul 26 2014
アイテム番号: SCP-653-JP
オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル

SCP-653-JPはサイト-8123の低危険性物体保管ユニットに保管されます。倫理的な理由からSCP-653-JPを実験に使用するにはレベル4クリアランスの職員3名以上の許可を必要とし、また必ず財団の倫理委員会による立会の上で実験が行われます。市場に流れたSCP-653-JPを即座に回収するために、財団のダミー企業及び警察に潜入中のエージェントによって「危険な製品」のカバーストーリー及び強制的な回収が行われています。

説明

SCP-653-JP-1~6は定期的に毛布市場に流れる、6種類の子供サイズの毛布で、それぞれ[編集済]やサ████社、ウ█████・デ██████カンパニーといった企業が出しているキャラクターに限りなく酷似したキャラクターが、恐竜やファンタジーの怪物などと戦っているところがプリントがされています。毛布のタグには以下の様な文面が書かれています。

よい子の皆、ママやパパ、おともだちのことは大好きだけど、ときどきとおくに行きたいって思ったことはあるかい?
そんな時は『博士のわくわく大ぼうけん毛布』をかぶって、早めにぐっすり!
目がさめたら大ぼうけんが君をまっている! ティラノサウルスにも、じゃあくな魔王にも、きみは出会える!
さあ、気に入った毛布をかぶって、今日はねむろう! 大ぼうけんがきみをまってるよ!
楽しもうね!
親御さんへ:クーリングオフ及び使用の際の事故などへの対応は初回使用の際のみ受け付けます。当社へのご連絡の際は以下の番号へどうぞ。03-███-████

16歳以下の子供(以下、『被験者』と表記)がSCP-653-JPを被った状態で眠りについた場合、SCP-653-JPの特異性が発揮されます。最初の影響において、眠りについた被験者は毛布の絵に合わせたヒロイックな夢を見ます。多くの場合夢の中の被験者は現実の能力にかかわりなく、圧倒的な力を持っており、現れる怪物を倒し、危機を乗り越えます。夢の最後に必ず「ワンダーファクトリー重工総研博士」という名札を付けた、白衣を着てマスクとサングラスを付けた男性が、被験者が「非常に明るい」と形容する声で、以下の様な発言を行います。

「『博士のわくわく大ぼうけん毛布』を使ってくれてありがとう!」
「これはあくまでも体験版だよ! 明日から真の冒険が始まる!」
「楽しもうね! 気をつけてね!」

この発言に対して何らかの会話を試みても、被験者が一方的に無視されるという結果に終わります。また、多くの被験者は見た夢に関して、「面白いけど、自分の体を動かしているのではなくて、録画された映像を見ているようだ」という感想を述べます。

SCP-653-JPを被った状態で眠りにつくのが二回目の場合、被験者は毛布の絵に合わせた、未知の場所へと転移します。地球上ではないと思われる場所があるにも関わらず、カメラや携帯電話、無線機などの機器によって被験者とは容易に通信が可能です。その場所には危険な未知の生命やそもそも生存に適さない環境といった、被験者を容易に殺害しうるものが存在するため、これまでのすべての被験者が死亡しています。被験者が死亡した場合、毛布にくるまれた状態で死体が被験者が眠りについた場所に再転移します。

以下にSCP-653-JP1~6の外観及び転移場所を表記します。転移先に関する情報は消費したDクラス被験者に取り付けた小型カメラの映像から得られました。

補遺

19██/██/██に、SCP-653-JPに書かれた電話番号から、ダミー企業に対して連絡が来ました。当時の担当者であるエージェント・カナヘビが電話で接触を行った際の記録です。それまで、この電話番号に電話を掛けても、常に留守番電話へと繋がるだけでした。後述する理由により、内容はエージェント・カナヘビの記憶による筆記となっています。

エージェント・カナヘビ:「もしもし」

電話相手:(中年の男性とみられる声で)「……わかってるだろあんたら。なんでうちの製品を回収してるんだ?」

エージェント・カナヘビ:「お宅の『博士のわくわく大ぼうけん毛布』に致命的な欠陥があるからやけど」

電話相手:(溜息)「あーはいはい、あれね、事故があった場合うちの責任じゃありませんから。書いてますよね?」

エージェント・カナヘビ:「死人が出てるんやけど」

電話相手:「あー、はいはい、で? せーきーにーんーを負いません、って書いてあったでしょ? 日本語読めます? 勝手に回収してもらったら商売上がったりで困るんだけど」

エージェント・カナヘビ:「なんであのようなものを作ろうと思たんや?」

電話相手:(鼻で笑う)「知りませんよそんなこと。あと責任負いませんからね?」

エージェント・カナヘビ:「自分たちの行為には問題なんかあらへんて、言うとんのか?」

電話相手:「何あんた? 言っとくけどうちの会社、本社は日本にないからね。訴訟しても意味ないから。違法なことしてないよ? え? 喧嘩売ってる?」

エージェント・カナヘビ:「こういうものをこれからも売り続けるわけなんやね?」

電話相手:「いやあんたに言われる筋合いないから。んじゃ切るわ。バーカ! クソ財団、死ね!」

(24秒間の爆音)

(切断)

電話から流れてきた爆音を聞いた人間の職員は、全て音を聞いてから1時間以内の短期記憶及び、SCP-653-JPの情報に関する記憶を喪失しました。録音機器及び電話機は破壊されました。混乱が収束した後、SCP-653-JPに書かれた電話番号に対して再度電話を掛ける試みは、電話番号の使用が既にされていないという結果を残しました。逆探知の際の位置情報に従ってエージェントを派遣した結果、当該の場所には廃ビルしか存在しませんでした。”博士”がどうやって財団のことを知り得たのかは不明です。


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