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Name: 輝き続けるものなど何も無い。
Author: C-Dives
Rating: 4/6
Created at: Tue Jul 08 2025
特別収容プロトコル
SCP-7404スロットはSCP-7404の埋葬地に指定され、そのように設計されています。この目的に合わせて、SCP-7404は機密解除され、一般に公開されています。
説明

SCP-7404は自らの墓標のモデルとしてパチェコの墓を選択しました。その意義について問われた際、SCP-7404は回答を控えました。
SCP-7404は、アナログ及び電子のデータベースシステム間を移動する能力を有する、敵対的な情報食性実体でした。遭遇時のSCP-7404は通常、伝承上の生物であるヘルハウンドの絵画の姿を取りました。
SCP-7404とSCP財団が初めて遭遇したのは、2010年2月13日、対象がUSNVBR-サイト-56データベースのバックアップを食べているのを発見された時でした。それから2022年1月4日までの間、SCP-7404は定期的に財団のデータセンターを標的とし、検出される前に出来る限り多くの情報を摂食しました。SCP-7404は6回にわたって収容され、平均して6ヶ月ほどその状態に留まってから脱走しました。
大半の情報食性実体とは異なり、SCP-7404は疾病と加齢の影響を受けました。SCP-7404の絵画は経時的に老化し、更に2021年12月以降に行われた絵画の検査で、SCP-7404は血管肉腫1を発症していたことが発覚しました。
2022年1月4日、SCP-7404は自発的に収容下に投降し、SCP財団との意思疎通を行いました。SCP-7404は自分の容態を認識しており、鎮痛ケアと将来の埋葬を条件として、敵対行為を止めることに合意しました。この条件は2022年1月6日に受諾されました。
SCP-7404は2022年2月13日に死去しました。要望に従い、SCP-7404は当ファイルに埋葬されました。
補遺
SCP-7404は、ポピー、開花したサボテン、イチジクの木々、アガパンサスが生い茂る青々とした庭園の中に、自らの墓がある様子を思い描いていました。庭園に蝶と蜜蜂が飛び回り、木々に止まった小鳥たちが集う人々に快い歌を囀るのを想像していました。庭園を横切るように小さな池があり、そこでは鯉やアメンボがのびのびと泳いでいます。
この庭園に設けられたベンチや遊歩道は、来客が寛ぐのに十分ですが、自然の美を損なうほどではありません。この閑静な安らぎを乱さない限りにおいて、訪問者は常に歓迎されます。
庭園の中央に、内側から施錠された霊廟があります。訪問者は扉の鉄格子越しに、座っているSCP-7404と横たわる未知の男性の石像が上に彫られた棺を眺めるか、もしくは霊廟の四方に刻まれた詩を読むことができます。
自然の緑も初めは黄金、
それは最も保ち難い色彩。
木の葉も先ずは花として始まる。
しかし、ほんのひと時のこと。
やがて木の葉は木の葉に返る。
エデンが悲しみに沈んだように、
黎明が昼に身をやつすように。
輝き続けるものなど何も無い。