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Name: Tは通信"Transmission"のT
Author: Yukth
Rating: -3/3
Created at: Mon Jun 30 2025
SCP-7759 - Tは通信"Transmission"のT
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アイテム番号: SCP-7759
オブジェクトクラス: Pending
特別収容プロトコル
未策定です。SCP-7759は現在進行している収容危機に相当します。当該アノマリーのケースファイルの情報閲覧はL-4クリアランス以上にのみ制限されなければなりません。現在、SCP-7759のプロファイルが緊急時脅威戦術対応機構Emergent Threat Tactical Response Authority(ETTRA) とヘイムダルHeimdall計画の所属職員により策定中です。
更新 43-10-23: 無線受信機を備えている全ての財団サイトには無期限の封鎖措置が講じられました。発信元が明確であるかどうかを問わず、受信された信号は敵対的な異常性ベクターとして処理されます。
説明
SCP-7759はカイパーベルトに位置する財団製宇宙ステーション FSS HADES-01 であった構造物を呼称したものです。
当初のSCP-7759は、高リスク性のSCPオブジェクト群に特化した収容サイトとして、また、他の地球外アノマリー群の収集・研究用の前哨作戦基地として運用される手筈でした。SCP-7759の初期構築・人員配備は2034年に実施され、ステーションは約10年に渡り支障なく稼働していました。
しかしながら、2042年末、SCP-7759内部で性質不明の災害が発生しました。この事象は、SCP-7759のテレスコープアレイで受信された1本の変調無線信号により発生したものと考えられています。信号受信の直後のステーションからの発信は断続的かつ混迷を来したものであり、これにより、未知の物質が突発的に蔓延したことでステーション内設備の大規模破壊が引き起こされたことが示唆されると見做されています。その直後、SCP-7759との通信はその全てが途絶しました。
当該事象の原因を解明するため、財団上層部は無人探査機による調査任務を承認しました。探査機は周辺のドッキングポートから発生した不詳の巨大な塊体により急速に取り込まれたうえで圧壊し、壊滅的な資源喪失の結果に終わりました。
現時点では、SCP-7759は地球外由来のナノテクノロジー群により統合ないし同化されていると推定されています。これらのデバイス類は高速で自己複製を行い、SCP-7759の構造を急激に改変しています。また、既に存在する基部構造を別の構造体へ再利用するのに加え、周辺の小惑星に由来する資源を用いてこれまでに無かった構造体を生成します。SCP-7759による改変がどこまで及ぶものか、その程度は不明ですが、以下の事実が判明しています。
SCP-7759内部で発生した事象を解析することは極めて困難だと判明しています。典型的な遠隔操作型探査機において、破壊されるよりも前に送信できる情報量はごく僅かなものですが、送信された画像からは未知のデバイスと財団の技術体系をさらに改良したものとの混成体を活用した大規模な工業的活動の存在が示唆されました。これがプログラム化された挙動に過ぎないのか、それともSCP-7759が部分的に高度な知性を宿した結果なのかは不明です。
当該アノマリーの機能拡張の抑止、とりわけ宇宙航行能力を獲得することを防ぐことは喫緊の優先事項とされています。
補遺1 (FIREFLY プロジェクト)
SCP-7759を直接探査するに際して、主な障害は通信遅延にあります。光速で進む信号であってもカイパーベルトに到達するまではおおよそ4時間を要し、結果としてSCP-7759に送り出された探査機はリアルタイムで操作することができず、、危機的状況に十分対応できません。探査エージェントと任務指令部との間で即時の通信が可能であることが探査成功の必須条項となります。
パラテクノロジーによる近年の技術的革新により、この問題へのある解決策がもたらされました。[削除済み] に基づく実験的超能力サイオニックインターフェースは、生体と機械との間に内的接続を構築することで複雑な機械操作を可能とします。操縦者の意識は問題とされる装置へと本質的に宿ることとなり、観測と操作命令の送受信は遅延なく実行されます。
この技術は広範な使用が許可されていませんでしたが、SCP-7759の収容に関して重要であることが認められたため、コードネーム FIREFLY(蛍火) と命名された無人宇宙探査機へと導入されるに至りました。探査機のメイン推進機構は内蔵された2基のイオン・ドライブであり、SCP-7759内部での生存確率を高めるために電磁シールドとEMP飽和兵器が搭載されています。
FIREFLY は2043年9月に打ち上げられ、同年10月に目標地点へと到達しました。その時点で、地球の志願者1名の意識と探査機の間に超能力連繋サイオニック・リンクが確立されました。(調査結果は補遺2を参照。)
補遺2 (探査)
任務の初期段階は滞りなく進行しました。アノマリーへ接近するに際して、異常ではありつつも最終的には無害となる現象が FIREFLY により複数件レポートされました。
T+00:13 SCP-7759のメイン・ドッキングポート周辺に複数のデバイスが配置されているのを確認、大砲陣地に類すると思われる。接近中、こちらに対してデバイス群が狙いを定めてきた。しかし発砲は生じず。監視されているような感覚を味わった。これは心身相互作用によるものだろう。
T+00:15 SCP-7759内部から赤い光を確認。発光源不明。警戒を維持したまま接近を続行する。
探査の初期時点において、FIREFLY のEMP兵器がSCP-7759内部のナノ構造体に対して極めて有効であることが確認されました。そのため、当該の探査機はほぼ無傷であることに成功しました。探査の行程において、多数の異常現象が発生していることが述べられました。
T+00:23 構造配置は極めて可変的。ステーションのモジュールは頻繁に配置換えされている、内部にいる存在に対する配慮というものはないようだ。
T+00:31 SCP-7759のナノマシンの行動は一貫性に欠ける。一部は受動的な観察に徹している。そうでないナノマシンはこちらの存在に明らかな敵意で以て反応してくる。
T+00:39 植物ベイを通過。水耕栽培装置はメンテナンスの手が細部まで行き届いているように見える、全て空ではあるが。
T+00:44 強化収容セルの大半が空であることを確認。使用中は2基のみ。内部には非活性状態のレゴリスの山があるのみだ。
T+00:53 研究ベイが人型構造体複数により陣取られていた。即席の道具で互いを互いにバラしてる。
T+00:55 前時点レポートの撤回。人型構造体は解剖を真似しているように見える。
SCP-7759は時間経過とともに明確な敵対性を示すようになり、FIREFLY 探査機の破壊を目的としてより極端な方策を講じるようになりました。環境の危険度が増加するにつれ、FIREFLY からのレポートは簡素かつ漠然としたものとなりました。従って、後発した事象の多くが今なお調査中にあります。
T+01:04 広範囲にナノマシン群体が展開された。EMP飽和は至近距離でのみ有効。外装の浸食損傷が徐々に増加している、分子レベルのものらしい。
T+01:27 データセンターを通過。コンピューターサーバーの悉くが金属性の増殖体に侵食されている、増殖体は金属被覆されたセグメントと光ファイバー製ケーブルから構成されており相互に連動している。大規模なナノマシン構造体と推定。増殖体は緩やかに波打っているように見える、視覚フィードの乱れの可能性あり。
T+01:43 急に閉じた遮断壁により右端のサンプリングアームをロスト。
T+01:45 サンプリングアームのコピーが200本ほど生成されてきた、そして攻撃を受けた、壁の継ぎ目や剥き出しの電子回路から発生している。重度損傷あり。緊急修復が必要。補助エアロックへ退避する。
T+02:13 補助エアロックを発見できず。ステーション構造配置の再構築が原因と推定。
T+02:24 未知のモジュールへと進入。
当該のモジュールはステーションの製造プラントであり、原型から著しく改良が施されたものと推測されました。この時点からレポートの客観性が激減したことが言及されました。
T+02:25 視界に不良あり。ナノマシン群体とマクロ構造体が密着している、一部構造はロストしたサンプリングアームに類似。こちらの動きを制限された、徐々に前方向へと押し出されている。正面には強烈な赤色光。支援ないし誘導を要請する。
T+02:27 ナノマシンで構成される巨大な柱が光源となっている。柱の表面は常に蠢いて波打っている、製造されたデバイス群が柱内部に組み込まれているように見える。絶え間なく動くことで先程の光を発生させている。時折、大量のナノマシンが生成されて閃光が走る。至急、支援を要請。
T+02:30 柱の中心部が開口した。アームにより内部へと連れられている。支援要請。頼む。
これ以上の詳細は得られませんでした。この時点より、地球上の FIREFLY 操縦者は突如として動作を停止し、痙攣し続けるだけとなりました。
自傷行為を防ぐため、居合わせた職員により対象は速やかに拘束されました。これまでの記録にない程の大量の陰性感覚入力により、FIREFLY と内的接続した操縦者は切断の際に重度のサイオニック・バックラッシュに晒される危険性があることが判明しました。対象は医療棟に収容され監視下に置かれました。
対象は外部刺激に反応する様子を全く示しませんでしたが、発作が起きている僅かな時間にのみ意識を取り戻しました。以下は明瞭な発話から一部を抜粋したものとなります。
「まだ俺を戻さないでいるのは、何か尤もらしい理由があるんだろ。俺- 俺は理解し- 理解か… 見えないんだ、司令部。針に… たくさんの針と歯に俺は生きたまま食われてる。頭の中に奴らが感じられるんだ。もう3回も誕生日を祝うのを忘れてるし。父さんの顔も忘れちまった。それ以外も… 水中脱出訓練も全て。どれだけが経— 」
「なぁ、奴らはあのクルーを殺っちゃいなかった、単に、肉体を再利用したってだけだ。奴らの頭ン中にあるものの方がよっぽど重要だった。[聞き取り不能] 奴らの欲しがったものがソレだ、だよな? 奴らは俺らを理解しようと欲していて、そして— 奴らは俺らを飲み込もうと— 」
「今なら理解できる。確保、収容、保護。奴らもこっちのやり方を真似ようとするってわけか。財団の持つ最高峰の技術を送り出すように、奴らはこっちに_欲してた_。環境勾配の定量比較サンプリング・トランセクトだったんだ、あれは。俺らはなんてバカしでかしたんだ。クソバカが。ちくしょう、ちくしょうめ。」
「見えてきたぞ、捕食者の視点ってやつが… そいつの消化管を下ってる途中だからな。(哄笑) 俺らには想像できないほど奴らは永きを生きてる、信号シグナルに乗っかって。あらゆるものを見てきた。生ある星雲に、黒カビに覆われた [聞き取り不能] な月々に。それでも奴らは満たされてちゃいない。酷く飢えてる、飢えてるんだ… 」
「放射線状の弧だ… 木星のラグランジュ・ポイント目掛けてぶっ放された… なぁ司令部、俺はいつになったら故郷に帰れる? 天に耳を傾けてみろ、そうしたなら理解するだろうから。星たちの歌を。全部が全部、奴らのための歌だ。」
[笑い声、続いて45分に渡る感情の感じられない鼻歌と舌打ち]
「聴け。」
更なる意思疎通の試みは無為に終わりました。
SCP-7759が財団の持つ知識へアクセスすることを阻止するため、対象は銃撃により終了されました。焼却されるまで死体は痙攣を続けました。
補遺3 (緊急更新)
SCP-7759はカイパーベルトを離脱し、地球へ向かって加速し始めています。推進方法は不明ですが制御下のイオン推進と合致する粒子放出が観測されています。天体軌道を測量した結果、当該アノマリーは半年以内に地球へと到達すると見込まれています。
同時に、財団施設の多くでSCP-7759由来の信号が受信されました。敵対的なナノテクノロジーの急速な発生と拡散を受けて施設にはNKクラスの隔離措置が講じられています。これら物体はアノマリー内の製造プラントを起源にしていると推測されています。
現在、Keterクラスへの再分類を審議中です。