SCP-900

Information

サイト-78 (2008年6月21日に撮影)

SCP-900の海岸から125m沖合に位置する水没構造物。建築学的証拠から、この構造物はSCP-900の崩壊からおよそ1,500年後に建造されたと推測されています。

Author: (user deleted)
Rating: 10/12
Created at: Fri Oct 17 2025

特別収容手順: 常に確実な観測を維持する事を目的としてサイト-78 サイト-121がSCP-900から10kmの地点に建設されました。

SCP-900の水域への無断侵入は禁止されています。

SCP-900の性質上、SCP-900-1はSCP-900の中心部である島内を自由に移動することが許可されています。公式インタビュー以外でのSCP-900-1との接触は推奨されません。

SCP-900内への電子機器の持ち込みは、試験目的を除いて禁止されています。島内の職員は島の内部に設置されたヘリオグラフ1を用いてサイト-78 サイト-121と通信を行う事が可能です。如何なる状況下においてもSCP-900内部での建設、或いは解体を試みてはなりません。
説明: SCP-900は太平洋沖ヘレン環礁から約300km東に位置する部分的に水没した、推定面積約17,000 km²の都市であり、紀元前1135〜1285年の間に建設され、紀元前360〜215年の間に破壊されたと推定されています。SCP-900内に現存する建築様式は、当時の既知の文明のいずれとも一致しません。

SCP-900の中心には約5km²の島が存在し、SCP-900-1と呼称される女性人型実体が唯一の居住者となっています。SCP-900-1は『ブルバック』と称する未発見の言語のみを用いて話します。異常伝達・交渉部門との協力により、SCP-900-1とサイト-78サイト-121との会話が可能となりました。詳細は補遺3を参照してください。

SCP-900-1或いは本島上の構造物に危害を加えようと試みた人物は即座に心臓が焼却され、SCP-900の範囲内における構造物の構築を試みた人物の肺には海水が出現します。これらの事象の理由は現時点では不明です。

SCP-900と外界との境界は複数種類の機械障害の発生によって示されます。障害には電子機器の機能喪失、シャットダウン、表示装置や音響機器の歪みや増幅などを含みますがそれらに限りません。また、電子機器の歪みが画像、単語、或いは文章を生成することもあります。詳細は補遺1を参照してください。当該機器をSCP-900の中心部に近づける程このような障害の発生頻度は増加し、島内に持ち込まれた全ての電子機器は機能を停止します。故障後の機器分析により、回路内部に海水が自然発生している証拠が確認されています。
補遺1: 以下に記述されているのは電子機器への異常な影響を通じて作成された録音記録の一部です。完全なリストを閲覧する際はSCP-900研究責任者に請求してください。

[ドラムを叩く音と1人の人物の歌声で構成された、音楽と思しきもの。]

侵略せし者よ。

[歪曲された音声] 逃げろ/走れ/退け

人殺めし者よ。

[人々の話し声の集合であり、個々の言葉は聞き取れない。]

裏切り者について [議論/干渉] するな。

[水中で発されたような酷く歪んだ音声で。] お前のものではない。

[翻訳不能]2

[溺れよ/死ね]。

どうして?

[軍隊/王国]よ、集結せよ、護り続けよ。冒涜だ。
補遺2:
前文: 以下の記録は、MTF ガンマ-87 ("アナログ愛好家")所属のエージェント・テナーによる映像報告の詳細です。特筆すべき事として、本報告がSCP-900内部の島への初遠征、及びSCP-900-1との初接触を記録しています。

[エージェント・テナーは灰色の壁の前にある金属製の椅子に座っている。彼はカメラに向かっており、目は開いたままの状態で耐えている。]
エージェント・テナー: 昨日、SCP-900の簡易探索から戻ってきた。記録装置を持ち込めなかったから、誰かが記録を取らなきゃならなかった。

[エージェント・テナーは数秒間目を閉じ、震えながら頭を上げる。]
エージェント・テナー: 俺達は着陸してヘリオグラフを設置して、何か興味深いものを記録したら戻ってくるだけだと言われてた。俺達を傷つける危険な物はない。ただ、装置を設置して完了の合図を送ってほしいだけだってな。

[エージェント・テナーは静かに笑い、溜息をつく。]
エージェント・テナー: 4人チームだった。半分が死んだ。

[エージェント・テナーは静止し、深呼吸をする。]
エージェント・テナー: 順調なスタートだった。予想通り、島に近づくにつれて装備は機能しなくなって島に到着する頃には無線連絡も途絶えた。ここまでは問題ない。到着し、船を降りて、それぞれの任務を開始した。ブリッグスとペニーはヘリオグラフを設置して、サクソニーと私は周囲を偵察する。仲間からざっと30m離れたところで、突然悲鳴が聞こえた。そこを見ると……

[エージェント・テナーはしばらく沈黙し、額を掻く。]
エージェント・テナー: ペニーは地面に倒れて藻搔いていた。ブリッグスは窒息を疑ってハイムリックを施した。口から水と少しの血が噴き出したが効果は無かったらしく、ペニーは意識を失った。ブリッグスと俺は心肺蘇生を試み、サクソニーは鏡を拾ってSOS信号を送った。その時…彼女が来た。

[エージェント・テナーは眉をひそめ、席で身動きする。]
エージェント・テナー: 女、多分人間の女性だった。丘を下りながらこちらに向かって歩いてきて、聞き覚えのない言語で何か言っていた。突然俺たちを指さして、何か叫び始めて、その時サクソニーが壊れた。

[エージェント・テナーは明らかに震えている。]
エージェント・テナー: 何が起きているのか分からなかった。サクソニーはただパニクって、彼女を潜在的な脅威と判断して、タックルしようと突進したんだと思う。あいつは標的に届かなかった。途中で崩折れ、胸を押さえてお前たちの船まで聞こえるほどの悲鳴を上げて、そして静かになった。血管の通る場所に茶色い痕が現れ始めたが、彼は動こうとしなかった。

[エージェント・テナーは目を閉じ、首を振る。]
エージェント・テナー: ペニーを必死に生き延びさせようとしたが、無駄だった。呼吸をさせようとしても、血の混じった水を吐き出すだけだった。数分後、サクソニーの方を振り向くと、皮膚が焼け焦げていた。検死結果によると、体内から焼けたらしい。その間ずっと、あの女は見ていた。

[エージェント・テナーは目を開け、カメラをまっすぐに見据える。]
エージェント・テナー: 俺たちがボートに乗り込む間、彼女はじっと見つめていた。基地へ戻りながら航行する間も、ずっと。彼女が誰かは知らんが、信用などできない。お前たちも信用するな。この島…この街は我々にとって安全じゃない。ここにいるべきじゃないんだ。この記録を撮ったら、俺は二度とここに来るつもりはない。
後文: エージェント・テナーは後日、SCP-900への今後の全探査中止を要請しました。24時間の審議を経て要請は却下されました。
補遺3: 2008年3月17日、SCP-900-1はSCP-900内での関与及びその社会における役割について聴取を受けました。この聴取記録はブルバック語で記され、後にダーンリー研究員によって翻訳されました。以下はその内容です。
キップ博士: こんにちは。我々との会話を選択してくださったという認識でいいでしょうか?
SCP-900-1: ええ、必要な事ですから。あなたはここへお越しになった際、怖がらずにいらっしゃいました。[名前/役職]をお伺いしてもよろしいでしょうか?
キップ博士: キップ家のキャサリン[博士/司祭]、[地平線/未知]の研究者。あなたの[名前/役職]は?
SCP-900-1: 今の私には[名前/役職]がありません。
キップ博士: かつて持っていたことはありますか?
SCP-900-1: ええ。カルティカ[博士/司祭]、マサロイの従者3
キップ博士: 何故あなたはそのような状態になったのですか?
SCP-900-1: **[翻訳不能]**を拒んだが故に。
キップ博士: それは何ですか?
SCP-900-1: **[翻訳不能]**のことでしょうか?
キップ博士: はい。その言葉を我々は存じません。

SCP-900-1は目を閉じ、数秒間沈黙を保つ。
SCP-900-1: 太陽の領域への昇華。旅路、あるいは目的です。
キップ博士: 理解しました。あなたは太陽に対して深い畏敬の念をお持ちなのですね?

SCP-900-1が立ち上がり、怒りを露わにする
SCP-900-1: もちろんです!
キップ博士: 太陽はあなたの社会でどのような役割を果たしていましたか?

SCP-900-1は落ち着き、座る。
SCP-900-1: 私、私の民は、ここに生まれたわけではありません。の時代、我々は恐ろしい[獣/精霊]に虐げられていました。一部は東へ、ラウトケム4の道に沿って逃れ、そしてこの聖なる地を見つけたのです。太陽はこの都市を築くよう導き、海は我々を[獣/精霊]から守ってくれました。

SCP-900-1は静かに座っている。
キップ博士: それらの[獣/精霊]とは何だったのですか?
SCP-900-1: 夜闇の子ら。あなた達と殆ど同じですが、より野性的です。
キップ博士: 誰があなたにそう言ったのですか?
SCP-900-1: あなた達の前に来た者たちです。
キップ博士: それらの人々の[名前/役職]をご存知ですか?
SCP-900-1: いいえ。私が知っているのは彼らの運命だけです。
キップ博士: では、その運命とは何だったのですか?
SCP-900-1: [溺れ/死に]ました。
キップ博士: 彼らについて他に何か教えていただけませんか?
SCP-900-1: 私が彼らに言ったことを教えてあげましょう。ここから出て行きなさい。今すぐに。
後文: 最終声明の後、SCP-900-1はキップ博士との会話を継続することを拒否し、インタビューは強制的に終了しました。
補遺4: 2008年4月5日、SCP-900-1はサイト-78内でSCP-900研究主任のキャサリン・キップ博士による聴取を受けました。以下はキップ博士による質問と、SCP-900-1が記した回答の一覧です。翻訳と注釈はダーンリー研究員が担当しました。
キップ博士: なぜ今になって私たちと話そうと決めたのですか?前回は拒否したというのに。
SCP-900-1: あなた達が去ってくれることを願っていましたので。
キップ博士: 何故私達が去る事を願うのですか?
SCP-900-1: この土地は[呪われています/水没しています]。ここにいると危険です。
キップ博士: 危険とは?

SCP-900-1は沈黙を保ち、目を閉じている。
キップ博士: どうしました?
SCP-900-1: 記憶をたどっています。[物語/教訓]をお話ししてもよろしいでしょうか?
キップ博士: はい。

SCP-900-1: 幾つもの[彗星/時代]を遡った昔、ある民族がいました。彼らはかつて残酷な支配者たちの下で苦しみ、海へと逃れました。長い航海の末、彼らは島を見つけました。この島は太陽と海に選ばれ、他者の手を経ず、民族に新たな故郷を与えました。太陽は民族のために美しい都市を築き、作物を育てる畑を与えました。海は魚を与え、民族を他者から守りました。それは輝かしい時代でありました。
SCP-900-1: 人々は神々に最善を捧げました。太陽には最高峰の山頂に神殿が築かれ、人々は教えに耳を傾けました。海には死者が捧げられました。その守護への感謝として。長い間、この状態は満足のいくものでした。しかし次第に、海は自らの片割れに嫉妬を抱くようになりました。海は[溺死した者/死者]を支配するはずでしたが、人々の魂は依然として太陽へと昇ろうとしましたから。海はこれを不当と見なし、怒りに任せて島を襲い始めました。都市の民の一部は海に味方し、多くは恐怖から、山へと進軍しました。太陽は反撃し、背を向けた者たちを焼き尽くしました。
SCP-900-1: 太陽の巫女の一人がこれを見て涙を流しました。彼女は民の平和を願いました。祈りの中で、彼女は主に向かって泣きながら、その無限の英知が平和をもたらす道を見出せるよう懇願しました。太陽は彼女に答えず、海が答えました。

SCP-900-1: 巫女の平和への祈りに触発され、海は片割れが築いた街を飲み込みました。争うべきものは何も残りませんでした。海が残したのは山と、その海を呼んだ巫女だけでした。太陽は最後の瞬間に信者たちを引き寄せ、巫女をその領域から追放しました。海は一時、彼女に慈しみを与えたが、戦争が再び始まるのを恐れて彼女を受け入れることを拒みました。彼女は今も山に閉じ込められたまま生きています。
キップ博士: あなたがその巫女ですか?
SCP-900-1: ええ。
キップ博士: 何故私達が去ることを願うのですか?
SCP-900-1: ここは必要とする者の為の場所です。多くの者があなた達より先に訪れました。既に誰も残っていません。
キップ博士: では、彼らには何が起こったのですか?
SCP-900-1: 彼らは太陽に警告され、海に飲み込まれました。

補遺5: 事案S78-03

日付: 2008年7月25日
場所: サイト-78
期間: 10:03-14:42
10:03: サイト-78の発電機が故障。予備発電機作動。
10:08: サイト-78から嵐が観測されたとの報告。衛星画像上ではそのような嵐は確認されなかった点は特筆に値する。
10:10: サイト管理官のチャールズ・リデルが失踪。
10:12: サイト-78から激しい嵐に見舞われているとの報告。
10:17: キャサリン・キップ博士が少数の研究員および職員と共に、島へ到達してSCP-900へ逃れる為に船舶を接収。
10:19: サイト管理官代理のオーソン・ルイスが即時避難を命令。
10:22: サイト-78との全連絡が途絶。
14:42: 財団捜索救助部隊がサイト-78の位置に到着。サイトは存在せず。48時間の捜索後、サイト-78内に駐留していた全職員は喪失したものと見做された。
後文: 事案S78-03以降、SCP-900-1は財団職員との会話を拒否しています。予防措置として、SCP-900から約5km離れた場所に代替施設のサイト-121が建設されました。
補遺6:
前文: SCP-900到着後、財団捜索救助部隊はSCP-900の異常効果が大幅に弱まっており、映像・音声記録装置の使用が可能となっていることを確認しました。この短い期間を利用して、SCP-900内の島で約50秒間の映像が記録されました。本映像の記録に使用された機器は記録後に故障し、マイクが破壊されていたことで特定箇所に深刻なデータ破損が生じていました。以下の文字起こしは復元可能な内容を詳細に記したものです。

[カメラが揺れ動く。中心には、広場のような場所が広がっている。質素な服装の人々が多数集まり、日常の営みを続けているようだ。カメラに気づく者は誰もいない。]

[髪の濡れた女性が広場の中央を歩き、カメラの真横を通り過ぎる。後にキャサリン・キップ上級研究員と特定されたその女性の顔には困惑の色が浮かんでいる。明るい光が射している。]

[3秒間の破損。]

[石造りの家々や建物の上に山が聳え立ち、レンガの階段がその山へと続いている。キップ博士と事件S78-03で行方不明と確認された他の8名の全員が丘を登っていく。]

[カメラは空を向いている。明るい光が射している。]

[7秒間の破損。]

[SCP-900内部には、神殿S-1に類似した寺院が確認される。装飾的な衣装をまとった11人の実体が整然と列を成している。この列には人の体 1つ分の大きさの明らかな隙間が存在する。]

[これらの実体は立ち止まり、カメラをじっと見つめる。全員が空の方を向く。明るい光が射している。]

[10秒間の破損。]

[明るい光が射している。]

[約1フレームの間、光の中に人影が映っている。]

[破損。]
後文: この映像に関する詳細は未だ発見されていません。また、事案S78-03以降、破損した信号が理解可能なメッセージを形成したことはありません。


Unless otherwise stated, the content of this page is licensed under Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License.