SCP-ES-004 : 木の王様

Information

エントランス22、赤枠で強調されている。

Name: 木の王様
Author: sumiccoBenthos
Rating: 10/10
Created at: Sat Sep 29 2018
アイテム番号: SCP-ES-004
オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル

エリア04-Aへ通じる全てのエントランスはフェンスによって保護され、私有の狩猟地に偽装されます。警備員に扮した2名のエージェントが、民間人の内部への侵入を防ぐためフェンス周辺を巡回します。

エリア04-Aから2km地点に位置する██████村内に建設された観測所04は、エリア04-Aの32のエントランスをリアルタイムに記録できる映像記録設備を有します。映像は異常な活動を検知するため4名のエージェントによって監視されなければなりません。

周辺住民が察知可能な事象が発生した場合は、事象の内容に沿った適切なカバーストーリーを、地域新聞や住民間での噂を通じて流布してください。

説明

SCP-ES-004は、様々な姿をとる単一の人型実体です。SCP-ES-004はエリア04-Aに生息しており、 当該エリアから退出することや、エリア外部での行動が不可能なように見えます 補遺 004/1を参照

SCP-ES-004は自身の身体的特徴の部分的なコントロールが可能であり、通常は7歳から9歳ほどの子供の姿をとります。実験を通じて行われたやり取りから、SCP-ES-004は一定程度の知的障害を有すると結論付けられました。対象は普段、自然なものに極めて近い状態の有機的な物質 (毛皮、枝、泥などといったもの)と、鳥、昆虫、齧歯類、苔のような小さな生物で覆われています。

SCP-ES-004はエリア04-A内部において、物質の構成を改変し、エリア内の動物相および植物相に重大な影響を及ぼすという形に限定された現実改変能力を持ちます。おおよそ50年間にわたり、SCP-ES-004はエリア04-Aを、子供の想像や著名な童話の一連の定型に沿うよう改変し続けており、それらの筋書はSCP-ES-004にとっての重大な経験に関係していると推論されています。エリア内に生息する動物には発話能力を持つものが存在し、通常はSCP-ES-004に「木の王様」として言及します。

SCP-ES-004は来客を喜んでいるように見えます。大人に対しては多くの場合において強い恐怖を見せる一方で、子供たちの中にいるときは快適そうに見えます。また、1度以上会ったことのある人物を記憶できます。

エリア04-Aはこの宇宙の並行世界となっており、面積にして約15ヘクタールを占めています。現在までに32個のエントランスが発見され記録されています。これらのエントランスは木や岩などこの地帯内のの要素によって構成されており、肉眼で視認することはできません。

エントランスは、思春期に達していない男児および女児が横切った場合のみ活性化(エントランスからエリア04-Aに侵入可能になること)します。大人が横切った場合、異常な現象は発生しません。

この場所の分析結果から、エリア04-Aは、例えば両方の現実に共通する地質学的な地形が存在することから、元々は我々の次元の対応する地形を正確に模倣したものであるとの仮説が立てられています。

エリア04-AがSCP-ES-004の収容前から存在していたのか、それとも実体自身によって創造されたのかは不明です。

SCP-ES-004は通常、北緯██°██′██″東経██°██′██″の、非常に大きなオークの木の下で見つかります。何年も屋外にあった物に通常見られるような摩耗を起こした一本のエスパルト1製ロープが、この木の枝の一本に吊るされた状態で必ず存在します。

探査報告004-3, █/█/97

プロトコル004-アルファが実行され、ヘルメットに統合したGPSとビデオカメラを装備した被験者-5 (男児、9歳)がエントランス7よりエリア04-Aに入る。被験者に対してエリア04の特徴が伝えられ、言葉を話す動物によるサーカスショーであるとの説明が行われた。

記録開始。11:08に被験者はエントランス22を通過。

エリア04-A内は真昼である。被験者は木の茂った小さな区域に移動。木の幹には多くの蔓が伸び、ブドウが生っている。区域の中心にはSCP-ES-004と一匹の狐が大きなテーブルの周りで、3人分の皿とグラスを食事のために準備している。中心にはブドウの房で満たされた大きな泉が存在する。SCP-ES-004は7歳ほどの子供のような外見で、大きなイチジクの葉に見えるものを身に着けている。彼らは被験者を見ると彼に近寄った。

キツネ: やっと来たね!君みたいな素敵なお客様をずっと待っていたんだよ、それに王様はお腹が空いてきてるんだ。

SCP-ES-004 こ ー こんにちは、お友達!

SCP-ES-004は被験者を期待しながら見つめ、大声と身振りを交えながらテーブルの席の一つを指さした。被験者には、着席して自然に振る舞うよう指示がされた。キツネが被験者に、ブドウが乗った皿を一枚持ってくる。

被験者: 僕…ええと…ごめんなさい、 ご親切に、でも僕ブドウは好きじゃないです。

キツネ: そう言わないでよ、よく熟れているよ。

キツネは被験者を脅すように唸った。SCP-ES-004はいらだった様子で両者の間に立つ。

SCP-ES-004: あっちへ行け!悪いキツネめ!

SCP-ES-004はテーブルの周りの石を集め始める。それらを空の皿の上に置き、水と土を混ぜ合わせ手でパテ状になるまでこね、小石の横に慎重に盛った。オブジェクトは笑顔でそれを被験者の前に置く。

SCP-ES-004: ミートボールとマッシュポテトだよ。

被験者が皿に目を向けると、石と泥はSCP-ES-004が言及した食物に変化していた。

この状態は1時間継続した。被験者はエリアから退出するよう指示された。残りの記録は重要性が低いと考えられる。

被験者は17:48にエリアを退出した。

記録終了。

探査記録 004-8, ██/█/99

プロトコル004-アルファが実行され、ヘルメットにGPSとビデオカメラを装備した被験者-3 (女児、8歳)がエントランス22からエリア04-Aに侵入。被験者にはエリア04の特徴が伝えられ、言葉を話す動物によるサーカスショーだと説明されたが、動物と会話したり、SCP-ES-004が発見される位置に向かったりしないように指示された。

記録開始。被験者はエントランス22を14:28に通過。

エリア04は夜であり(SCP-ES-004が昼夜のサイクルを変化させているようである)、晴天。地面はホタルによって完全に覆われている。被験者は昆虫に対する不快感と、暗闇による困惑をを示したが、前に進むよう促された。

唐突に昼間になる。被験者は小さな入り江の淵に到達し、休憩のため座る。その間に、現地の農民によく見られる方法で頭にハンカチを結んだ2羽のコウノトリが彼女に近づいてきた。以下の会話が発生した。

コウノトリ 1: クワックワックワ!お姫様が王様に会いに来たわ。

コウノトリ 2: でも王様は悲しんで木の上に上ってしまったよ。あんたは王様を降ろしに来たのかしら、お嬢さん?

コウノトリ 1: だけどまずあのキツネに長いグラスで飲み物を飲ませなきゃいけないわね、お姉ちゃん。

コウノトリ 2: 彼を木から降ろせると思ってるの、お姫様?

このやり取りの後、コウノトリは去って行った。

被験者に、再び出発し、普段下にSCP-ES-004がいる木に向かうよう指示が与えられた。

500m先で、被験者は彼女と同じ方向へ向かうアリの行列に遭遇した。アリは通常よりはるかに大きく、約40cmであり、小さな布製の包みを背中で運んでいた。

被験者はアリに近づくよう指示された。数匹が被験者に興味を見せ、会話のために歩行速度を落とした。

アリ 1: お姫様はちょうど王様の宴の時間にお着きになるぞ!

アリ 2: しかし王様は木の上にいらっしゃる時は我々の贈り物に手を付けない。ねえ、お嬢さん、味見してみませんか?

被験者はアリの接近に対し後ずさりした。

アリ 3: お姫様も召し上がらない、王様も召し上がらないんじゃ、全部セミが食べてしまうよ。

アリ 1: セミはギターを弾き歌うが、王様は降りて来られないのだ。

この時、一匹の兵隊アリが道から逸れていたこの働きアリの群れに接近し、押し戻した。

この遭遇の後、被験者はアリの群れから慎重に離れ、彼らの目的地に迅速に向かうよう指示された。

最終的に、予測された地点でオークの木が発見される。被験者は接近するよう指示を受ける。

約50m地点で、被験者は木から何かがぶら下がっていると発言した。被験者は調査するよう指示を受けた。対象から数m地点で、被験者は叫び、接近を拒否した。対象にカメラのピントを合わせるよう指示が出される。対象は中年の成人男性1名の死体であり、普段この木で見られるロープで首からぶら下がっている。

40分後、被験者は対象に接近し、さらに近くで観察するよう説得された。木の近くに到達したアリの行列が、その種にとって通常の大きさまで縮小しながら分散する様子が観察される。

死体に接近すると、腐敗の兆候を示していないことが観察された。被験者は、死体の衣服のサンプルを、被験者が携帯していた装備内のハサミを用いて採取するよう指示される。被験者は当初拒否したものの、この行動を実行した。サンプルの採取中、死体は痙攣性の運動を発生し、被験者に話しかけ始めた。死体はSCP-ES-004と同定された。

SCP-ES-004: (息切れ)…ここは…どこ?.…やだ。

被験者は会話を継続するよう促される。

被験者-3: な - 何?

SCP-ES-004: ね…き - み。き…み。あぁ!

被験者-3: わ - 私どうすればいいの?

SCP-ES-004: ねえ。ねえ!ぼ - … パパ…僕の…嫌だ。あぁ!

SCP-ES-004は動作を停止する。被験者はエリアを退出するよう指示される。残りの記録は重要性が低いと考えられる。

被験者はエリアを15:36に退出。

記録終了。

補遺 004/1

█/██/07 に更新

エリア04-Aの探査中止後、一連の異常現象がエリアエントランス周辺で発生しています。これらの現象は、SCP-ES-004が「客」の不在により、外界とのコミュニケーションを意図して行ったと考えられています。これら現象の鎮静化のため、定期的な探索の実行が議論されています。

現象の非攻撃的な性質と、一般人からの隠蔽の容易さ、およびプロトコル004-アルファを実施する被験者を探すことの困難さから、この可能性は却下されました。 - ██████ ███博士

以下は、発生した現象の中で最も顕著なものです。

発生場所: E-003/3
日付: █/█/05
現象: 多数の齧歯類がエントランス12から出現。 ██████村の方角へまとまった群れを形成し向かっていたが、エントランスから約30m地点で統制を失い周囲に分散した。うち1匹がサンプルとして採取され、実験室で分析が行われたが、異常な性質は発見されなかった。

発生場所: E-003/7
日付: █/█/06
現象: ホシムクドリの一群がエントランス2、7、14、21から同時に出現。群れを構成するホシムクドリは10,000匹を超えると推定された。ホシムクドリはエリアを数時間飛び回った。 小さな群れが██████村に向かうのが観察されたが、エントランスから出た際に分散した。3時間後、鳥の反応を観察するために装甲車をエリアに派遣することが決定された。車両が数mまで接近したとき、鳥は興奮して車両に近づき、取り囲んだ。車両は数時間停車していたが、動物の行動は変化しなかった。5日後、群れは完全に分散した。

発生場所: E-003/13
日付: ██/██/08
現象: 人型実体がエントランス7から出現。実体は全体がホタルで構成されており、5-7歳の子供の特徴を有していた。実体は収容領域を██████の方角に横切る。村の最初の家屋から300m地点で、収容チームがホタルを離散させ、[データ削除済]。採集されたホタルに異常な性質は認められなかった。

現在まで、新たな事案は発生していません。


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