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SCP-ZH-835の最初の顕現。台湾・花蓮県瑞穂にて撮影

AVE粒子の影響を受けたエーテル質における植生の特徴。その多くは極めて鮮やかな青色や緑色の色調を呈している。サイト-ZH-100周辺にて撮影。

濃縮されたAVE粒子線を標準的な人類の神経原型断片に衝突させた実験結果。6009-Catena構造がAVE散逸流の大部分を減衰させている様子が観察できる。サイト-168のTodd Barnard研究員より提供。

2023年1月30日時点におけるダエーバイト帝国(赤紫)とアディトゥム帝国(ピンク)の勢力範囲。概ねそれぞれが歴史上最大の影響力を及ぼした範囲に相当するが、現在も拡大を続けている。両者の勢力圏は広大な地域で接している。淡色部分は最近になって拡張された地域である。

2022年8月25日、台中市街地でSCP-ZH-610を大規模に殲滅するSCP-ZH-002。「吻部」から噴射されたAVE粒子束による、周辺環境の色調異常が確認できる。

サイト-ZH-100第144版設計図。完成品との相違率は約14%。
Author: mememe_meme
Rating: 7/7
Created at: Sat Sep 19 2026
特別収容プロトコル(ZH版)
SCP-ZH-835は既にヴェールの破壊および正常性文明の崩壊を引き起こしており、また財団各支部には、体系的な異常事象に連携して対抗するだけの余力は残されていません。そのためZH支部は現在、正常性文明の維持および台湾内外の異常勢力への警戒を主要な活動目標としています。三垣司令部はサイト-ZH-100を支部の中核的指揮施設として運用しており、現在(2023年2月時点)は台湾・台中市豊原区に展開しています。
以下は、現在稼働している各施設の主な任務です。
サイト-168: 財団によるAVE粒子関連知識の研究を支援し、現在の脅威に対処するための超常技術を開発する。
サイト-ZH-44: SCP-ZH-962の構造を維持し、台湾東海岸における海上の異常な脅威への防衛活動を支援する。
サイト-ZH-76: 残存するK-クラスシナリオ対応リソースを維持し、必要に応じてZH支部職員の予備避難所として機能する。
サイト-ZH-81: 自施設の安全を確保し、サイト-ZH-100との間に安定した連絡チャネルを確立する。
サイト-ZH-100は、SCP-ZH-835の発生位置と頻度、SCP-ZH-002の所在および行動、台湾東海岸の海上の動向、台湾西部のサーキック系異常存在の活性状況、中国大陸沿岸におけるダエーバイト文明または夜闇の子らの活動、台湾域内における蛇の手の活動状況、および各生存者コミュニティの安全状況を常時監視しなければなりません。財団は現在、必要な人員を補充するため、訓練を受けた民間人の加入を認めています。
万が一、重大な事故によりサイト-ZH-100が機能不全に陥った場合、三垣司令部の構成員は、危機が収束し再統合が可能となるまで、それぞれ担当セクターの避難指揮を執らなければなりません。選定された避難場所の閲覧権限はレベル5職員に限定されます。
説明
SCP-ZH-835は、2022年3月12日から発生している地球規模の奇跡論的増幅/エーテル質修飾現象です。この現象は体系的な影響を及ぼし、現代人類文明を正常性の範疇から逸脱させるに至っています。SCP-ZH-835のピーク期は2022年7月および8月であり、発生範囲は全世界に及び、平均1日あたり7,000件の事象が発生していました。本文書執筆時点(2023年2月)では、SCP-ZH-835は1日平均10件発生しており、発生地点の法則性は未だ観察されていません。
SCP-ZH-835事象が発生すると、対流圏上端に開口面積4平方キロメートル以上の次元異常が突如出現し、大量のAVE粒子を放出します。AVE粒子は肉眼では青色から青緑色に見えるため、事象の発生範囲では、視界全体が青色または青緑色を呈します。このことから、「燦藍天穹さんらんてんきゅう」または「藍穹らんきゅう」の通称で呼ばれています。事象の持続時間は一定しておらず、約97%の事象は10分以内に終了しますが、最長200分間継続した事例も記録されています。
SCP-ZH-835が世界に及ぼした影響は甚大であるため、本文書では重要な概念とその影響について、節ごとに取り上げます。基礎知識を有する職員は、必要なセクションへ直接移動してください。
1. AVE粒子の概要
AVE粒子は、SCP-ZH-835から大量に噴出される新たな奇跡論的産物であり、正式名称はエーテル生命エネルギー粒子Aethereal Vital Energy Particleです。第六生命エネルギー粒子Elan Vital Energy Particleが光学的には無色であるのに対し、AVE粒子は固有の光学的色彩を帯びています。AVE粒子の電磁スペクトル上における波長は約472~491ナノメートルであり、通常、青藍色から青緑色のハローを伴う形態で現れます。EVE粒子と同様に、AVE粒子も様々な物質状態およびエネルギー状態に変換可能ですが、これらの状態の大部分は青藍色から青緑色の色彩を帯びています。
AVE粒子が基底現実に及ぼす主な影響は、以下の3つです: 1) エーテル質修飾現象、 2) 奇跡論学的増強現象、3) ヒューム場強圧現象
1.1. AVE粒子によるエーテル質修飾現象
用語解説: エーテル質(Aether)
用語解説: エーテル質(Aether)
エーテル質とは、物質とエネルギーの中間に位置する一種の存在状態を指し、主に生命体に見られます。エーテル質はネットワーク状の構造を形成し、このネットワークは生物体の物理的形態とノウスフィアを結合させる重要な構造です。一部の人々はこの構造を「魂」と呼ぶこともありますが、これは財団の公式見解ではありません。エーテル質は生物体がEVE粒子と相互作用するための重要な架け橋でもあり、奇跡論における各種術式の重要な基盤です。
通常の人類では、エーテル質ネットワークの形状は神経原型と一致しています。これは人類のあらゆる思考機能が脳に集中しているためです。他の生命体は人類とは異なるエーテル質ネットワークを持つ可能性がありますが、脳を持つ生物のほとんどは神経原型を自身のエーテル質ネットワークの一部としています。奇跡論術師のエーテル質ネットワークはすでに修飾を受けており、その構造は通常、神経原型の範囲を超えて拡張されています。
既知の自然生物のうち、AVE粒子の直接的な影響を受けない唯一の種は標準智人(Homo sapiens normalis)、すなわち奇跡論術や現実改変能力を持たない人類です。これはSCP-6009の6009-Catena構造に由来します。6009-Catenaが発生させる電磁-エーテル質障壁により、人類のエーテル質ネットワークとAVE粒子との相互作用が阻害され、大部分の人類がAVE粒子による直接的なエーテル質修飾を受け、奇跡論実体へと変異することを防いでいます。この種の障壁は、SCP-1000が過去に人類を奴隷化していた時代に、SCP-ZH-310と共同で設計した「安全措置」であった可能性がありました。人類が奇跡論的能力を取得し、彼らの支配体制を転覆することを防ぐ目的で設計されたと考えられます。
1.2. AVE粒子による奇跡論学的増強現象
AVE粒子はAE壊変力を介してEVE粒子へ一方向的に変換され、様々な奇跡論実体によって利用されます。これにより、SCP-ZH-835によって基底現実へ放出されたAVE粒子潮は、しばしば局地的な奇跡論学的増強現象を引き起こし、奇跡論術師の術式効力を向上させます。
さらに、AVE粒子によって奇跡論術師の生理的機能が向上し、またAVE粒子が奇跡論術師のエーテル質ネットワークと大規模に結合することで、奇跡論術師の術式効力は重畳的に増強されます。一般に、レベル2以上の奇跡論術師はSCP-ZH-835事象発生後にレベル3相当へ到達しており、レベル4以上の実体も数多く確認されています。
補足資料: 奇跡論実体の分類
補足資料: 奇跡論実体の分類
レベル0: 奇跡論学的能力を持たず、EVE粒子との相互作用レートが2mSd/min未満の実体。大部分の標準人類および無機物が該当する。
レベル1: EVE粒子との相互作用レートが2~10mSd/minの個体。奇跡論術の潜在能力を有するが、高度な補助環境下でなければ奇跡論術を発現させることができない。通常、奇跡論術師へ移行する前段階にある個体であり、大部分の宗教的霊媒が該当する。
レベル2: EVE粒子との相互作用レートが10mSd/min~10Sd/minの実体。正式な奇跡論術師に分類され、自身のエーテル質を通じて環境中のEVE粒子と相互作用し、独力で奇跡論術を行使できる。大部分の人間の奇跡論術師、サーキック・カルトのゼンド階級が該当する。
レベル3: EVE粒子との相互作用レートが10Sd/min~100Sd/minの実体。明らかに異常な領域に属する。有効な位相放射を生成できるだけでなく、現実濃度場さえも歪める。熟練した人間の奇跡論術師、夜闇の子ら、ダエーバイト系実体の大部分、サーキック・カルトのカルキスト階級が該当する。
レベル4: EVE粒子との相互作用レートが100~200Sd/minの実体。生物学的人類の定義から逸脱し始め、存在そのものが物理法則や生物学的原則に反しており、現実濃度場に自発的な窪みを生じさせる。ダエーバイトの女帝、サーキック・カルトのクラヴィガル階級、小型ハルコストが該当する。
レベル5: EVE粒子との相互作用レートが200~500Sd/minの実体。これらの大部分は自然発生した生物ではなく、より低位の実体によって作られた大型の奇跡論生成物である。例としてサーキック・カルトの大型ハルコスト、ダエーバイトの逆因果装置、夜闇の子らの要塞など。理論上は、肉身のイエスおよび崇高なるカルキスト・イオンも本レベルに分類されるが、現在では検証不能である。
レベル6: EVE粒子との相互作用レートが500~1000Sd/minの実体。基本的に小規模な国家に匹敵する領域を支配し得る高脅威実体であり、財団は未だこの種の実体を無力化する方法を見つけていない。接近すること自体が非常に危険な行為となる。例として、SCP-ZH-835によって無力化される前のゲートキーパーが挙げられる。
レベル7: EVE粒子との相互作用レートが1000Sd/minを超える実体。現在までに存在は確認されておらず、理論上の分類としてのみ存在する。このレベル以上の個体は実質的に至高神に相当し、惑星や時空連続体を崩壊させる能力を有するため、分類の必要性は極めて低い。
解説: 現実改変者に見られる2つの主要な機序
一般に、現実改変者の能力は、その発生源に基づいて「本質性」と「生体性」の2種類に大別されます。
本質性現実改変者
能力は、現実濃度場において個体固有のヒューム勾配に由来します。この種の個体は、形而上学的状態によって自身のヒューム値が周囲より高くなるため、そのヒューム勾配を利用して現実改変を行います。SCP-239、SCP-2599、SCP-3999が、この種に分類されます。
生体性現実改変者
能力は、 SCP-ZH-310が構築するスピノザ粒子流によって生じるヒューム勾配に由来します。この種の個体に見られる能力は、グルコースとSCP-ZH-310の環状トリプトファン・ドメインとの相互作用によって生じます。SCP-076、SCP-105、アディトゥム系統の個体、およびSCP-ZH-950によって現実改変を発現させるすべての異常なオブジェクトが、この種に分類されます。
対照的に、生体性現実改変者のヒューム値のピークは生理反応およびスピノザ粒子流によって形成されるため、AVE粒子潮が現実濃度場に加える強圧の影響を受けません。同時に、生体性現実改変者の生理的機能は、AVE粒子によるエーテル質の修飾を受けて向上し、その結果、従来よりも高い現実改変効力を発揮するようになります。ただし、その増幅の程度は、奇跡論術師に見られるものには及びません。
総じて、AVE粒子がもたらす具体的な効果は以下の通りです:
AVE粒子に関するさらなる研究は、サイト-168が担当しています。
2. 世界の現状
財団および世界オカルト連合は、2022年9月1日に地球が「正常性」の範疇から逸脱したことを宣言し、SCP-ZH-835およびそれに起因する諸事象の分類をKeterからTiamatへと変更しました。以下は、2022年3月から2023年2月までの世界情勢の推移、および現在人類が直面しているSKクラスの脅威の概況を極めて簡潔にまとめたものです。
2.1. 体系的事象
SCP-ZH-835およびその生成物は、以下の事象を引き起こしました:
大量のAVE粒子噴出後、AE壊変力によって生成されたEVE粒子が環境中に遊離しました。同時に、世界中の奇跡論実体が次々とエーテル質修飾を受け、より高い奇跡論術の行使能力を獲得しました。SCP-ZH-835出現から10週間以内に、奇跡論系収容オブジェクトの75%が財団の管理下から逸脱しました。同時に、新たな異常実体の発生速度は財団の収容能力を大幅に上回り、財団および世界オカルト連合は「収容より殲滅を優先する」方針を採用するに至りました。
AVE粒子による世界中の真核生物の強化は、非人類生態圏の拡大をもたらし、人類の生活空間と非人類生態圏との境界を曖昧にしました。大量に繁殖した植物や真菌は人類の集落における建造物の安定性に悪影響を及ぼし、真菌感染症が頻発しました。動物は大型化し、攻撃性を増し、より旺盛な繁殖力を示すようになり、人類に多数の死傷者をもたらしました。一部の目撃報告では、特定の生物体が本来の属性から逸脱した形質――たとえば新たな器官の発生や、不合理な行動パターンの出現――を示していることが指摘されています。これらがSCP-ZH-835以前から存在していた異常実体なのか、あるいは生態系内の一部がエーテル質修飾によって新しい形質を獲得したのかは未だ確認できていません。
前述した2つの影響により、世界各地の正常性側の政治勢力は、ほぼ例外なく社会的混乱に巻き込まれました。大部分の国家が無期限の戒厳令を宣言し、一部の地域では環境的圧力によって地政学的衝突が勃発しました(バルカン半島、インド・パキスタン、アラブ文化圏、朝鮮半島、台湾海峡など)。一部の国家は核爆発実験によって競争相手を威嚇し、あわせて奇跡論実体や異常なまでに拡大した生態圏を攻撃しようと試みました。しかし、これらの兵器はすぐに新たな政治的脅威、特に異常文明の勢力に対して用いられるようになりました。
2022年7月以降、SCP-ZH-835の活動が最高潮に達したことで、夜闇の子ら、ダエーバイト文明、アディトゥム文明の再興を引き起こしました。これらSKクラスシナリオに積極的に関与する主体が世界各地に出現し、各地域の人類政権と激しい衝突を繰り広げました。同時に、世界中の多くの地域が高レベルの奇跡論実体によって支配され、現地住民は奇跡論術の生贄、文字通り食料、エーテル質の補充源、あるいは本人の意思に反して追随者にされる可能性があります。
2.2. 異常文明の活動概況
以下は、SCP-ZH-835以降に世界で台頭した主要な異常文明の簡易表です。
異常文明の概要
ダエーバイト文明: 亜人種 Homo sanguinus が主導する母権制の階級文明。少なくとも紀元前7000年頃には出現していた。因果律を操作する奇跡論術を有し、集団に対する抑圧と奴隷化を特に重視する。
アディトゥム文明: ダエーバイト文明への抵抗勢力を起源とする文明。現在では一般に「サーキシズム(Sarkicism)」と呼ばれる。動物由来の生体を操作する奇跡論術(血肉魔法)を多用し、抵抗と解放を重視する。帰依者はアディトゥム人(Adytite)と呼ばれる。
夜闇の子ら: Homo nocturnus、ホモ・サピエンスに先行する亜人種であり、「イエティ」や「ビッグフット」などとして世界各地に伝承される大型霊長類である。高い知能と奇跡論術の潜在能力を有し、約1万年前には未発達な人類集団を家畜として扱い、人類の遺伝的構造を改変していた。その後、ある時点で人類によって集団的に打倒され、SCP-ZH-835の発生以前まで潜伏していた。
星の子ら: Trans stellaris、ホモ・サピエンスに先行する亜人種であり、別名「妖精」。これらの実体は主に地球の平行次元に居住しており、太古に発生したある出来事により、個々の実体に対する命名障害が生じている。彼らもまた、生来の奇跡論術の使い手である。
アオマウキア文明: 太平洋地域を発祥とする異常文明。遅くとも7000年前には同地域の人類との交流を開始しており、間接的にオーストロネシア系民族の拡散を引き起こした。生来、水に関連する奇跡論能力を有する実体であり、海水と一体化することができ、海洋生物を操る能力も有する。その代表例としてSCP-ZH-098やSCP-105-VNが挙げられる。
2.3. 繁体字中国語支部の現状概要
SCP-ZH-835発生後、ZH支部の大部分の施設は、台湾海峡戦争、大規模収容違反、ならびに要注意団体による攻撃によって放棄を余儀なくされました。現在、三垣司令部および財団の中核資源は、ZH支部の新たな中枢である対K-クラス移動施設サイト-ZH-100に集約されています。現在の支部の最優先任務は、台湾島内の異常勢力に対する防衛、民間人の保護、および異常文明アオマウキア人による海上からの脅威への警戒です。
2022 年
3月
12日、世界で最初のSCP-ZH-835事象が台湾の花東縦谷で発生し、その後世界各地で同様の事象が発生。
30日、台湾が戒厳令を宣言。民異署とSCP-ZHが協力計画を始動し、超常事象による国内情勢の悪化を防ぐ。
31日、アメリカを中心とする西太平洋同盟軍が台湾に進駐。
4月
16日、香港にあるサイト-ZH-25およびマカオのサイト-ZH-26が蛇の手によって攻略され、一部の職員は蛇の手によって台湾へと移送された。
20日、中華人民共和国が国内の異常事態による圧力を緩和するため、台湾へ散発的な軍事攻撃を開始。ただし、具体的な上陸作戦は実施されなかった。台湾側は防衛用ミサイルで廈門と上海を攻撃。台北101は爆撃によって破壊され、残存高は352メートルとなった。
28日、台湾・新竹に位置するサイト-168が、6009-Catena構造による、AVE粒子に対する電磁—エーテル質障壁を発見。
6月
17日、中国が台湾へのミサイル攻撃を停止。中国人民解放軍は防衛範囲を華中および華北地域へ集中させた。
23日、SCP-ZH-002の性質が激変(補遺-02参照)。
30日、サイト-ZH-16の核弾頭が大規模収容違反の中でやむなく起爆され、台北・新北地区で約10万人が死亡。台北・新北・桃園都市圏が放射性物質による汚染状態に陥り、政府は台中市へ移転。
7月
1日、サイト-ZH-01を放棄。サイト-ZH-100が始動。
3日、夜闇の子らの拡大がアメリカ本土に壊滅的な打撃を与え、また中国人民解放軍による台湾への軍事的脅威が解消されたため、米軍が台湾から撤退。
10日、アオマウキア人が台湾東部に対して第1次の津波攻撃を引き起こす。
11日、サイト-ZH-100が台中市新社区に到着。
12日、サイト-ZH-12が「最終決定」を宣言。全職員に対し、「施設を離れて二度と戻らない」か、「二度と施設を離れない」かの選択が提示された。以降、サイト-ZH-12は自身を閉鎖型の時空繭に幽閉することで保全を図っており、現在当該エリアへ能動的に接触する手段は存在しない。
15日、サイト-ZH-81が海上での攻撃事案ののち消息不明となる。
8月
6日、アオマウキア人が台湾東部に対して第2次の津波攻撃を引き起こす。
17日、アディトゥム文明が台湾に接触していなかったにもかかわらず、SCP-ZH-610 を主軸とするサーキック型実体が台湾全土の生存者を大規模に感染・変容させ始める。
25日、SCP-ZH-002が、台中都市圏のSCP-ZH-610感染者の大部分——ならびに正常な人類を浄化。中華民国の実効政府はこの行動によって壊滅した。サイト-ZH-100は台南市山上区へ移動。
29日、台南都市圏が、SCP-ZH-002の支援によりSCP-ZH-610の支配から解放される。
30日、高雄都市圏が、SCP-ZH-002の支援によりSCP-ZH-610の支配から解放される。
31日、アオマウキア人が台湾東部に対して第3次の津波攻撃を引き起こす。
9月
1日、財団とGOCは世界中の生存者に対し、ヴェールの崩壊を宣言するとともに、自らの存在を正式に公表。
6日、SCP-ZH-835の発生頻度が緩和。サイト-ZH-100が台中市豊原区へ移動。
27日、アオマウキア人が台湾東部へ第4次の津波攻撃を引き起こすも、攻撃の効果は抑制された。サイト-ZH-44が侵攻に対して初めて有効な抵抗を示した事例となった。
10月
10日、「新中華民国政府」が再設立され、サイト-ZH-100に庇護を求める。サイト-ZH-100は庇護を提供したものの、「新中華民国政府」の存続を必要なものとは認めなかった。
12月
4日、アオマウキア人が第5次の津波攻撃を引き起こす。SCP-ZH-098の個体群が大量に存在する痕跡が初めて確認される。サイト-ZH-44が消息不明に。
20日、アオマウキア人が第6次の津波攻撃を引き起こす。
24日、サイト-21-VNが台湾東部に到着。サイト-ZH-44がサイト-ZH-100との連絡を再開。
2023 年
1月
2日、サイト-ZH-81とサイト-ZH-100の連絡が復旧。
19日、サイト-168が新種の奇跡学ウイルスの生成を確認、暫定的にSCP-ZH-621に指定。
30日、台湾中央山脈内に大規模な垂直奇跡論光束が出現。調査はまだ完了していない。
補遺-01:地域性異常
ZH支部の管轄範囲内に存在する多くの異常実体は、SCP-ZH-835以降顕著な性質変化を示しています。ここでは、現状に大きな影響を及ぼしている項目を抜粋し、フィールドエージェントの活動時における安全確保の参考資料として提示します。
現在、台湾島において支配的な地位にある奇跡論的実体はSCP-ZH-002です。SCP-ZH-835以前、この実体は全長約5メートルの四足歩行動物の形態をしており、鹿または馬に類似していました。しかし、全身に十数種の台湾の大型動物の部分的な特徴を備え、前額には長さ約30センチメートルの角を生やしていました。SCP-ZH-002は台湾の歴史上、様々な時期に出現しており、その出現は通常、自然災害の接近を示す兆候とされていました。ただし、SCP-ZH-002自体が災害を引き起こす主体ではありませんでした。現在では、台湾島の集合的無意識が実体化したものであり、人類に対して敵意を有すると考えられています。
SCP-ZH-835事象発生後、SCP-ZH-002の奇跡論レベルは徐々に上昇し、2022年6月には元のレベル4からレベル5へ、8月にはレベル6へと上昇しました。現在のSCP-ZH-002は、高さ200〜600メートルに達する蛍光性実体であり、AVE粒子から成る気体状コロイドです。本体は細長い頸部と、明瞭かつ透明な鹿角、および前額の角を有し、頸部両側および顔面には様々な動物の頭部が高速で出現・消滅します。顔面には眼に類似した6対の構造が固定されており、「吻部」の中心からおおむね放射状に分布しています。胴体から尾部にかけての高さはおよそ100メートルに達し、接地面に安定した足先の構造を持たないものの、蹄状の足の形態をとり、前方へ「歩行」します。また、「吻部」から高強度のAVE粒子流を噴射する能力も有します。SCP-ZH-002のAVE気体状コロイドに直接接触した場合、即時の神経麻痺、およびAVEによる頭蓋内爆発を引き起こし、人間は即死します。生物がこの気体状コロイドに5分以上曝露した場合、完全にAVE粒子から成る青緑色の結晶へと変化します。この種の結晶は非常に脆く、容易に砕けます。しかし、植物や真菌はSCP-ZH-002通過後の地域で特に成長しやすく、これは残留したAVE粒子の遅延崩壊によって、植生の繁殖および成長水準が向上しているためと推測されています。
現時点で、SCP-ZH-002が台湾島内の各勢力に対してどのような態度を取っているのか、あるいは何らかの自律的な意思を有しているのかは不明です。SCP-ZH-002の行動は人類の存在を無視しているようであり、人類集団の死を回避する、あるいは逆に積極的に促進するような行動は、一切観察されていません。SCP-ZH-002はアオマウキア人による沿岸攻撃を無視する一方、2022年8月中旬に台湾西部で大規模に増殖したSCP-ZH-610に対しては積極的な抑制行動を取っています。SCP-ZH-002が両者をどのような判断基準に基づいて区別しているのかは不明です。一部の奇跡論専門家は、SCP-ZH-002の目的は台湾島における「均衡」の達成であり、人類はその「均衡」の概念の考慮対象に含まれていないのではないかと考えています。
その他の重要な異常実体
補遺-02:サイト-ZH-100の概要
サイト-ZH-100は、ZH支部の指導機関である三垣司令部によって設立された移動式指揮施設です。外観は全長2500メートルにおよぶ箱型の母艦であり、12基の独立稼働可能なユニットへ分離することができます。この施設は1970年代に建造が開始され、SCP-ZH-835発生時点まで継続的に設備更新が行われていました。
サイト-ZH-100はSCP-2000のXACTSおよびSRA技術を応用しており、サイト-168の協力のもと、AVE粒子をEVE粒子へと変換して直接エネルギーを生成するAE核融合炉、ならびに奇跡論的粒子流を排出するSYマニフォールド槽を搭載しています。理論上、サイト-ZH-100は現在財団が把握しているすべての奇跡論的作用、現実改変、次元異常、および物理的損傷に対する耐性を有しており、さらにSCP-ZH-835から噴出されるAVE粒子流を直接自らの動力源として取り込むことが可能であり、現在の財団にとって最も重要な対異常資産となっています。
2022年7月1日の稼働開始以降、サイト-ZH-100は、現在も連絡可能なZH支部職員の約96%を収容しています。2023年1月末時点で、施設周辺には、台中市豊原区に位置する5万人を収容可能な民間人居住区も建設されています。
サイト-ZH-100の主要な任務:
三垣監督評議会からのメッセージ
2023 年 1 月 1 日
皆さん、こんにちは。SCP財団ZH支部を代表し、皆さんに新年のお祝いを申し上げます。このような困難な時期ではありますが、今日という日が、これまで絶えず努力を続けてきた私たちへの報いとなる穏やかな一日になることを願っています。
この一年、私たちが知っていた世界は崩壊しました。数億人もの人々が、数多くの災害に見舞われ命を落とし、その中には私たちの同僚、愛する人、そして家族も含まれています。あなたが抱える苦難は、決してあなた一人だけのものではありません。この世界から解放されたいと切望するお気持ちも、私たちは十分に理解しています。しかし、財団はSCP-ZH-835の発生頻度が減少傾向にあることを継続的に確認しています。また、台湾各地の生存者コミュニティにも安定した発展の兆候が見られています。私たちは今後の日々が順風満帆なものになるとは保証できませんが、この時、この瞬間において、私たちはすでに、最も切迫した、致命的な混乱の時期を乗り越えました。復興の成果が実を結ぶ日も、もはやそう遠くはありません。
私たちが楽観するに足る状況ではあるものの、SCP-ZH-835がもたらした試練は未だ終わっていません。現在、SCP-ZH-002(蛍光巨獣)の活動状況は明らかになっていません。しかし、この種の実体が出現した際には、関係各所へ通知しますので、サイト-ZH-100との通信に使用しているチャンネルを常に確認し、自身の安全を確保してください。同時に、奇跡論実体や超常疾患は依然として台湾域内で猛威を振るっています。この点での支援が必要な場合は、可能な限り速やかに我々へ連絡してください。東部地域の皆さんは海況に十分注意し、可能な限り海岸線付近の標高200メートル以下の地域から離れてください。私たちはすでに、海洋性亜人種に対抗する措置を策定しました。皆さんと周囲の仲間の安全を守るためのものです。
人類文明と社会秩序を存続させるという責務は、あなたが民間人であれ、財団職員であれ、あるいは私たちと同じく人類の生存権を認める存在であれ、私たち一人ひとりが共に背負うものです。決して希望を捨てないでください。この土地に生きる者たちは団結し、新たな時代において力強く繁栄し、揺るぎなく立ち続けるのですから。
人類は存続し、災厄は収容され、生命は保護されます。
新たな紀元へようこそ。
—— 伊亜・南夏イーヤ・ナンシァ
SCP財団 三垣司令部 第1司令官