SCP-694 : 時間は有り余るほどに

Information

バーモント州[編集済]。2005年1月5日、7:23 AM。

Name: 時間は有り余るほどに
Author: gnmaee(NoTranslator)
Rating: 33/37
Created at: Sat Feb 27 2016
アイテム番号: SCP-694
オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル

SCP-694が占めている地域は工業汚染のカバーストーリーによって住民の退避が行われており、立ち入り禁止の状態を保ちます。住宅は以前の居住者たちから購入し、サイト-48拡張警備詰所694の名で知られる観測拠点として使われています。
Nothing:Something 事件の何年も前のこと…
SCP-694-1とSCP-694-3およびSCP-694-4のカーチェイスが発生する全ての道路は閉鎖されており、運転手を誘導して異常から遠ざけるために職員が駐留しています。機動部隊ゼータ-10(“時間旅行者”)は監視を行い、SCP-694の存在が民間に知られないように支援を行います。SCP-694に割り当てられた財団職員は、SCP-694の各反復を記録してください。

説明

SCP-694は、2004年11月23日以来、バーモント州[編集済]の町で38分おきに循環発生している、外部から観測可能なタイムループです。SCP-694では、誘拐の試み・銃器を用いたその追跡・その後の[編集済]号線沿いにある渓谷での自動車事故といった出来事が発生します。

SCP-694は4つの球状空間を占めており、それぞれが直径5mで、事件の関与者(SCP-694-1、-2、-3、-4)を中心としています。 彼らは、SCP-694-1と-2の家から始まり[編集済]道路沿いの渓谷の底で終了する、最初の移動経路を繰り返しています。

職員はSCP-694に入ることも、物品を追加したり除去したりすることも可能ですが、ループ内の出来事に影響を及ぼす既知の方法はまだ見つかっていません(詳細は実験ログを参照)。ループの関与者はループ外の刺激(例として、観察や実験を行う財団職員の存在)に反応を示さず、一切の非ループ事象を認識していないと考えられます。強制的にループ内空間から除去しても、関与者は肉体的に可能な限りループ内での動作を繰り返し続け、ループ終了部に到達すると死亡します。解剖検査で死因は特定されていません。

SCP-694の関与者

  • SCP-694-1: 地域住民アレクサンダー・ラングと特定。52歳の白人男性。男やもめであり、SCP-694-2以外の親族はいない。バーモント州への到着(1999/█/█)以前のSCP-694-1の記録は発見されていない。

  • SCP-694-2: 地域住民フィリップ・ラングと特定。6歳の混血児。SCP-694-1の息子であり、母親の素性は不明。バーモント州への到着(1999/█/█)以前のSCP-694-2の記録は発見されていない。

  • SCP-694-3とSCP-694-4: 正体不明1の誘拐犯。両名ともに白人男性。空の拳銃(2004年11月15日に盗難届あり)を装備している。

SCP-694内での出来事。

時間指数: 00:00 - 03:00. SCP-694-1は自宅から出て、3分間、SCP-694-2が前庭の芝生の上に並べた様々な玩具で遊ぶのを見ている。その後、SCP-694-1は、一緒にスーパーマーケットに出かけるので玩具を片付けるようにとSCP-694-2に指示する。

時間指数: 03:00 - 06:30. SCP-694-3とSCP-694-4の車(黒の2002ダッジ・ミニバン、2004年11月20日に盗難届あり。ナンバープレートは1999フォルクスワーゲン・ジェッタのもの、2004年11月21日に盗難届あり)がSCP-694-1家の私道に乗り付ける。SCP-694-3と-4はミニバンから降り、SCP-694-1と-2に銃口を向ける。SCP-694-3はSCP-694-2を縛り上げ、後部座席に押し込む。一方のSCP-694-4はSCP-694-1を縛り上げ、携帯電話を奪って踏み潰す。SCP-694-3と-4は、SCP-694-2を人質に取って走り去る。

時間指数: 07:00 - 19:00 SCP-694-1は何とか立ち上がり、ガレージへ跳ねていくと、弓鋸を叩き落とす。自分を縛っているロープを刃に擦りつけて切断し、自由になったSCP-694-1は工具箱の中から拳銃を取り出す。一方、近隣を走行中のSCP-694-3とSCP-694-4は道に迷っている。注目すべき点として、この時の誘拐犯たちの対話は、彼らが複数の空間的異常に見舞われていることを示唆しているようだが、そのような異常は財団職員からは観測されていない。誘拐犯の車は時折、唐突に方向転換し、複数の非道路領域(学校のグラウンド、ファーマーズマーケット、公共の公園など)を通り過ぎていく。

時間指数: 19:00 - 20:00

バーモント州[編集済]の外部に繋がる主要道路の1つ。写真は2015年8月24日、12:48 PMに撮影。

SCP-694-3とSCP-694-4がSCP-694-1家の前を通り過ぎる丁度その時、SCP-694-1はガレージから出て銃を装填している。3名はお互いに気付き、SCP-694-1は誘拐犯のミニバンに発砲。その後、自らの車に乗って、逃走した彼らの追跡を開始する。

時間指数: 20:00 - 27:00

SCP-694-1は繰り返し発砲しながら、SCP-694-3とSCP-694-4を追跡し続けている。この時点でのSCP-694-3と-4の対話の分析は、彼らが最早地図を検討しようとせず、SCP-694-1を振り切るために出鱈目な運転を行っていることを示唆する。

時間指数: 27:00 - 27:45

[編集済]号線に沿った追跡中、SCP-694-1はミニバンの左後部タイヤを狙撃。同時にミニバンは路面の氷に乗り上げる。ミニバンは制御不能のスピンを起こし、ガードレールを超えて崖から渓谷へと落下していく。SCP-694-2、-3、-4が墜落死。

時間指数: 27:45 - 34:00

SCP-694-1は車を停めて降り、渓谷の底へ下っていく。ミニバンの残骸に辿り着いた彼は、運転席のドアを開けてSCP-694-3と-4の死体の頭部に一度ずつ発砲する。SCP-694-1はその後、残骸からSCP-694-2の死体を注意深く引き出し、啜り泣きながら生命の兆候を確かめる。SCP-694-1は尻ポケットからメモ帳を取り出し、段ボール地の裏表紙にチョークで複雑な図案を描き、その図案に向かって語り掛ける。

SCP-694-1の発言の転写
「私だ。最後の38分を繰り返したい。…いいや、完全な繰り返しだ。…聞こえただろう!…いいからやれ、畜生!…正確に同じように繰り返せと言ってるんだ! お前は私に借りがあるんだろう、私の息子は死んだんだぞ! [数秒の沈黙] それで良い。」

この対話と思しきものは時間指数37:15に終了する。時間指数38:00にSCP-694-1、SCP-694-2、SCP-694-3、SCP-694-4は、両車両とSCP-694-1が発砲した全ての弾丸と共に非物質化する。段ボールに描かれたチョークの図案は、何ら異常性質を示さなかった。

SCP-694-2、SCP-694-3、およびSCP-694-4の会話の転写:ループ事象開始時に、マイクとカメラが車両内に配置された。不必要な会話は編集済である。完全な対話は文書694-K-11で閲覧可能。

SCP-694-3

ジェイク! ガキを捕まえたぞ、急げ!

SCP-694-2

やだよぉ!父ちゃん! 父ちゃん、助けてよぉ! (啜り泣く)

SCP-694-4

(SCP-694-1を蹴り飛ばす) ラング! お前に伝言だ! 「誰も逃げられやしない」とよ。(バンに乗り込む)

SCP-694-3

地図は持ってるか? この界隈には詳しくねぇんだ。

SCP-694-4

ああ、ちょっと待ってろ、ダッシュボードの物入れに1枚ある。

[SCP-694-3は車を運転し、SCP-694-1家から離れていく]

SCP-694-2

お父ちゃあぁーーーん!!!

SCP-694-4

(SCP-694-2に) おいガキ、黙らねぇと嫌というほど痛い目に合わせてやるぞ!

[SCP-694-2はより静かに啜り泣き始める]

[不必要な対話につき編集済]

SCP-694-3

どの道を行けばいいんだ?

[SCP-694-3と-4が交差点に到達する]

SCP-694-4

███████通りを下っていけ。

SCP-694-2

おうちに帰りたいよぉ!

[ガラスの割れる音が聞こえる]

SCP-694-3

同じ名前の通りが2つあるぞ!2

SCP-694-4

あ゛ぁ? なら…左に曲がるんだ。

[SCP-694-3は右に曲がる]

SCP-694-4

_左_だって言っただろうが!

SCP-694-3

あそこは一方通行だ3、サツが張り込んでやがった!

SCP-694-2

父ちゃーーん!

[ガラスの割れる音が聞こえる]

SCP-694-4

黙れっつったろうがクソガキ! こん畜生め、もしションベンでも漏らしたりしようもんならテメェを-

SCP-694-3

この先に別の交差点があるぞ!どの道を進みゃいいんだ?

SCP-694-4

何? 地図にはそんな事書いてねぇぞ。そん…クソが、ちょっと待てよ、███████で曲がり損ねたってことは、俺たちはまだ█████にいるはずだ。█████だよな?

SCP-694-3

あー、標識には█████████って書いてあるぞ?

SCP-694-4

ンだと?! そいつは反対方向の…畜生、奴を呼ぶか。[座席の下に手を伸ばし、チョークで複雑な図案が描かれた段ボールの切れ端を取り出す] こちらジェイクだ。道に迷っちまった。…違ぇよ、迷ったんだ。マ・ヨ…通りの名前が間違ってやがるんだよ!…そんなこと俺が知るか!…違う、お前が言ったことがじゃ_ない_、お前 ― つまりだ、このクソ地図が間違ってる! さっきから曲がってばかりだ!ここから出るにはどうすればいい?!

SCP-694-3

ジェイク! ジェイク、一時停止の標識が消えちまったぞ!

SCP-694-4

黙ってろエルウッド! 俺は今話し中なん — いや、あの野郎が標識が消えたとかぬかすからよ、だが…オーケイ、分かった…おい、見ろ、一時停止標識なら右の向こう側にあるだろうが、馬鹿なこと言ってんじゃねぇよ!

SCP-694-2

父ちゃんに会いたい!

[ガラスの割れる音が聞こえる]

SCP-694-4

黙りやがれ!…いや、いや違う、ラングのガキに言ったんだ、すまん、分かってるだろ、俺は絶対に ― ああ、オーケイ、あいつ ― エルウッド! 高速道路だ!あそこだ、右側!入口に向かうんだ、曲がれ馬鹿野郎!

SCP-694-3

_どっちの_右だよ!

[車両は左に曲がる]

SCP-694-2

おうちに帰りたい!

[ガラスの割れる音が聞こえる]

SCP-694-4

(SCP-694-3を殴る) テメェは一体何を_やってんだ_! _右_だっつっただろうがよ!

SCP-694-3

俺は右に_曲がった_ぞ!4

[不必要な対話につき編集済]

[SCP-694-3とSCP-694-4は角を曲がり、SCP-694-1家に辿り着く。SCP-694-1はガレージから飛び出し、銃を装填している]

SCP-694-4

ちょっと待て、ここはラングの家じゃねぇのか? 何で — クソッ、奴が自由になってる!

SCP-694-3

銃だ!

[会話の残りはSCP-694-3とSCP-694-4がSCP-694-1から逃走する流れで構成されており、概ね悪態である。ループの終了時、-3と-4の車両は非物質化し、記録機器は地面に落ちて回収が可能となった。]

実験ログ

| 実験ログ694.1:

概要: SCP-694-3と-4を時間指数21:00に除去。
結果: SCP-694-3と-4は、車に乗ってSCP-694-1に追跡されているかのように振る舞い続ける。 彼らの車は無人のまま走行して追跡を受け、時間指数27:40に渓谷に転落する。SCP-694-3と-4は車両とともに落下しなかったため、衝撃では死ななかったものの、即座に意識を喪失。脳波の読み出しは平坦なものとなった。 渓谷に降りたSCP-694-1は、本来 SCP-694-3と-4の頭部が存在するべき空間に発砲する。

| 実験ログ694.2:

概要: SCP-694-1を時間指数20:00に除去。
結果: 武装解除され財団職員に拘束されているにも拘らず、SCP-694-1は自分の車で誘拐犯を武装追跡しているかのように振る舞い続ける。彼の車は-3と-4を追跡し、 拳銃は時間指数27:40に渓谷への落下が発生するまで自立して発砲し続ける。その後、拳銃はSCP-694-1が装備している場所と完全に同じ位置を保ちながら、自立して渓谷へと降りていく。ミニバンの運転席ドアは自動で開き、拳銃は自立して-3と-4の死体に発砲。SCP-694-2の死体は、SCP-694-1が運び出す際と正確に同じ位置を保って、ミニバンの後ろ側の外へと浮かびだしていく。 時間指数38:00、車両・死体5・武器・弾薬は全て消失する。

| 実験ログ694.3:

概要: ミニバンを時間指数04:45に爆破。
結果: SCP-694-2、-3、-4はミニバンが存在するべき空中に座り、ミニバンが通常見せる速度で“走り”去る。非実在ミニバンの“車内”にループ外部の物体を配置しても、それらは一緒に運ばれることは無い。SCP-694-1が発砲した銃弾は、ミニバンがあるべき空間に突入すると、あたかも命中しているかのような反応を示すのが観察される(減速や変形など)。 時間指数27:40に、SCP-694-2、-3、-4は渓谷に向かって身を投げ、墜落死する。

| 実験ログ694.4:

概要: SCP-694-2を時間指数00:30に殺害。
結果: SCP-694-1はSCP-694-2の死体に向かって、一緒にスーパーマーケットに行くので玩具を片付けるよう話し続ける。その後、SCP-694-3とSCP-694-4は死体を縛り上げてバンに乗せ、逃走する。SCP-694-4はあたかも相手が喚き叫んでいるかのように、繰り返し死体を恫喝する。

| 実験ログ694.5:

概要: ミニバンを時間指数27:10に爆破。
結果: SCP-694-1は炎上するミニバンの残骸を無視して車を停め、渓谷へ下り、SCP-694-3と-4の頭部があるべき場所に発砲し、ミニバンの後部座席から息子の死体を引き出しているかのような位置に腕を動かす。

| 実験ログ694.6:

概要: SCP-694-1を拘束しているロープを時間指数07:30に切断。
結果: SCP-694-1は腕を後ろ手に回したままガレージへと跳ねていき、時間指数14:50まで弓鋸に手首を擦りつけて、自らの身体を激しく傷付ける。SCP-694-1の車に配置されたカメラは、時間指数23:10にSCP-694-1が(おそらく失血によって)意識を失ったことを示しているが、車と拳銃は実験694.2と同様に自律的に追跡を続行する。


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